「人のうわさも75日」ではない
投稿した文章や画像は半永久的に残る。
「もはや『人のうわさも75日』ではない」と述べるソーシャルメディアの専門家もいる。
怒りに任せた投稿による失態を犯さないため、SNS上においてもアンガーマネジメントを活用したい。
まず、簡単に行えるのが、第2回目に記した「ディレイテクニック」だ。
ツイートする前に6秒考えてみよう。
同僚や家族が読んで気分を害さないか?
誰かを傷つける内容でないか?
政治や宗教がらみではないか?
6秒待てれば冷静さがよみがえり、相手と論争するよりも「スルーしたほうが賢明」との判断が生まれるかもしれない。
また、アンガーマネジメントには、「タイムアウト」というテクニックがある。
議論伯仲のときには、「一歩も譲れない」などと考えてしまいがちだが、意地を張りすぎず、怒りをエスカレートさせないようにしたい。いったん頭を冷やすのだ。頭が冷えれば、興奮しすぎた自分を客観視できる。
タイムアウトをしている間にやってはいけないことがある。それは「飲酒」だ。
なぜなら、アルコールによって理性のコントロールがしにくくなるし、改めてSNSでのやり取りを振り返って、怒りの強度が増しやすくもなるからだ。
杯を重ねるごとに怒りを強めては本末転倒だし、その後、酔った勢いに任せたツイートをして、一層深刻なトラブルを引き起こしてしまうかもしれない。
昨今「SNS疲れ」という言葉が出るくらい、SNSに心を支配されて疲労困憊に陥る人がいる。
疲弊はイライラにつながり、イライラは怒りとなって攻撃を生む。
疲れていると感じたら、しばし電源をオフにすることをお勧めする。
それが、一番の怒りの抑止かもしれない。
詳しくは、拙著『パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門』をご一読いただきたい。
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