目標達成できない人が使う5つの「残念ワード」 目標が達成できるかは「行動計画」で決まる

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最後に、注意すべき5番目のNGワードとして、「カタカナ言葉」があります。具体例も一緒に挙げておきましょう。

NGワード5:定義が不明確なカタカナ言葉

例……「コミュニケーション」「ソリューション」「チームワーク」など

・コミュニケーションを活性化する

・課題をソリューションする

・チームワークを発揮する

コミュニケーションはいったい何を行うの?

このようなカタカナを使った行動計画も、実際に何を行うのかは不明瞭です。

『科学的にラクして達成する技術』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

「コミュニケーション」とはいったい何を行うことなのでしょう?

「ソリューション」って何をすることでしょうか?

「チームワーク」とは何を表しているのでしょう?

やはりすべて不明確です。実は、難しい熟語やカタカナ言葉を使っているときは、本当は意味がわかっていなかったり、あまり深く考えられていなかったりすることがほとんどです。

そのため、具体的な行動をしっかり頭で考えながら行動を計画する必要があるのです。試しに2つほど具体的な行動に変えてみると、次のようになります。

改善前:「コミュニケーションを活性化する」

改善後:「お気に入りの音楽をかけて元気な声かけをする」
改善前:「チームワークを発揮する」

改善後:「部会で一人ひとりの考えを発表して共感し合う時間をつくる」

以上、「5つのNGワード」を説明してきました。繰り返しですが、行動を実践できるかどうかは、行動計画を立てた時点で9割決まります。そして目標達成は「行動計画の質」によって左右されると言っても過言ではありません。ぜひこうした「残念ワード」を使うことなく、確実な行動実践につなげてください。

永谷 研一 行動科学専門家、ネットマン社長

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ながや けんいち / Kenichi Nagaya

1966年静岡県生まれ。1999年ネットマン設立。学校や企業の教育の場にITを活用するサービスのパイオニア。行動変容を促進するITシステムを考案・開発し、日米で特許を取得。アメリカでO-1ビザ(卓越能力者ビザ)が認められた。行動科学や認知心理学をベースに、1万5000人の行動変容データを検証・分析し、目標達成メソッド「PDCFAサイクル」を開発。三菱UFJ銀行、ダイキン工業、シミックHD、トリドールHD、日立グループなど130社の人材育成プログラムに導入される。また子供たちの自己肯定感を高める社会活動を行っている。著書に『科学的にラクして達成する技術』や『1日5分 「よい習慣」を無理なく身につける できたことノート』などがある。

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