また、“人を好きになる力”“恋しく思う力”というのは、人それぞれに持ち合わせている大きさが違う。“毎日のLINEは面倒”だと思っている人は、その力が弱い。つまりは“結婚をしたい”という気持ちも弱い。
“結婚してこそ一人前”と、結婚が人生の中に義務教育のように組み込まれていたのは昔のことで、今や結婚は、するもしないも個人が自由に選択する時代だ。“いい人がいれば結婚したい”“周りに既婚者が増えてきたから、やっぱり結婚したほうがいいのかな”とぼんやり考えている人たちは、婚活を始めても前に進めていくエネルギーに欠ける。
こんな説明をしていると、智也が言った。
「ただ僕の場合は、自分が前のめりになる女性ほど、うまくいかないんですよね」
こればかりは致し方ない。相性もあるし、どんなに努力をしても手に入らないのが人の気持ちなのだ。
「どうしても好きで諦めきれないというのなら、納得いくまで頑張るしかない。愛は無償だと思ってね。でも反応の悪い女性は、いつまでも交際を続けていないで、交際終了にしたほうがいいんですよ。そうしないと時間がムダになる。
あと、“仕事が忙しい”というのは、本当に忙しいかもしれないけれど、会いたくない言い訳の場合も多い。どんなに忙しくたって、“会いたい”と思えば、1時間でも会う時間を作るはずですから。また、それをできない人は、結婚をしたいという気持ちが弱いんですよ」
減点法で見てしまうのが婚活の出会いの特徴
また、婚活での出会いのもう1つの特徴を智也に話した。
「なぜ婚活をするか? それは、“1日も早く結婚したいから”ですよね。その焦りが、相手をチェックする目を厳しくしてしまうんです。“この人はこういう物の言い方をするから、結婚したら口うるさい奥さんになりそうだな”“服やバッグにブランド品が多いから、金遣いが荒いかもしれない”。ここが変、あそこが嫌、と、チェックシートを作って、いちいちチェックをしていく。
でも、生活圏内の出会いだと、そんなチェックはしないでしょう? そもそも恋愛や結婚をするつもりで時間を過ごしていたわけではなく、付き合うのは、好きになった結果だから。ところが、結婚できるかどうかにピンを打ってしまうと、その空洞を早く埋めようとして、どうしてもチェックの目が厳しくなるんです」
“減点法ではなく、加点法で相手を見なさい”とは、婚活するときによく言われることだ。しかし、婚活の出会いの特性からすると、これはなかなか難しい。
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