トヨタ「新型ヤリス」乗ってわかった最新進化 開発陣が明かした強い「こだわり」とは?

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モーターは複軸式の軸間距離を短くしてコンパクトな設計としながら、同時にベースとなるプリウス用よりも出力を向上。PCUでは要となるインバーターにトヨタ初のパワー半導体を採用し、燃費数値と走行性能の両方を同時に向上させた。

従来型は直列4気筒1.5Lエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせていたが、新型ヤリスでは直列3気筒。一般的には4気筒よりも3気筒はエンジン回転時の振動が出やすく、またエンジン音も耳につきやすい。

加速感の落ち込みが少ない

「排気量の小さな直列3気筒エンジンの特徴はたくさんあります。まず、低回転域での排気干渉がなくなりスムーズに力が生み出せます。さらに、高回転域であってもフラットな出力特性が続くので、加速感の落ち込みが少ないという特性があります。また、耳障りとされる音の成分は徹底的に抑えました」と新型エンジン担当者は説明する。

ハイブリッド用1.5Lダイナミックフォースエンジン(写真:トヨタ自動車)

この新型直列3気筒エンジンはハイブリッドシステムをもたない単体としてのモデルもラインナップされる。組み合わされるのは一般的なCVTと6速MT。このうちCVTは「Direct Shift-CVT」と呼ばれる発進用にギヤを組み合わせたもので、RAV4やレクサス「UX」などにも使われている。

CVTに発進用ギヤを組み合わせることでCVTの弱点だった発進加速時から力強さを生み出した。具体的には、駆動力の伝達効率が向上し出足からグンと伸びるようになったのだ。

一方の6速MTは、海外仕様のMT需要に応えたもので、同時に国内にも導入。カローラ・クラスに使われている6速MTを新型ヤリス向けにアレンジしただけあって、シフト操作は前後方向のシフト操作、左右方向のセレクト操作ともにカチッとしていてシフトフィールが心地よい。

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