復興支援を継続する、志のある企業

東日本大震災から3年

では、各社の個別の取り組み状況はどうだろう。すでに紹介した「企業の社会貢献支出トップ50」から、支出額そのものの額が大きい企業や、経常利益から見た支出比率が高い企業を、いくつか見ていこう(下表)。

まずは支出額1位のトヨタ自動車。同社の支援は本業と関連させたものが多い。地域の自動車産業の振興を目指し、宮城県のトヨタ自動車東日本でコンパクトカーを製造。さらに同社敷地内に企業内訓練校「トヨタ東日本学園」を設立し、被災地で製造業に貢献できる人材を育成している。

ほかにスマートグリッド技術を活用した農商工連携事業、災害に強いまちづくりへ向けた地域との連携なども行うと同時に、コンサート開催等の文化・芸術活動も継続的に実施している。

2位NTTドコモは2011年12月に「東北復興新生支援室」を設立、被災地地域の復興活動に迅速に貢献できる事業運営体制を構築した。

社員ボランティアによる支援は2012年4月から開始。ボランティア制度を利用し、南三陸町等で活動を行っている。会社からは交通費、宿泊費等を社員へ支援。2012年度で約550人が参加している。さらに、社員を対象とした「復興募金」も実施、2012年度は約3千8百万円が集まった。

3位富士フイルムホールディングスは震災直後から「写真でつながるプロジェクト」等で各被災地の写真を救済する活動をサポートしている。自社工場のある福島県広野町では、放射線の知識を生かし、地域住民向けの放射線教育や復興シンポジウムを開催。復興活動を支援する。

ほかにグループの富士ゼロックスで新入社員教育の一環として、新卒社員をボランティアとして被災地に派遣。被災した公文書の洗浄等、復旧作業に取り組んでいる。

4位キリンホールディングスは継続的な復興支援のため「キリン絆プロジェクト」を立ち上げ、3年間で約60億円の拠出を予定している。農業、水産業の支援に加え、コンサートへの協賛やサッカー教室の開催など文化・スポーツ面の支援も行う。

5位JTは自社NPO助成事業で被災地支援枠を設定。特に農業復興の貢献に力を入れている。自社開発の米の品種を権利と共に陸前高田市へ寄贈。同市の地域ブランド米として育成を進める。このように巨大企業が並ぶ「金額ランキング上位」は多くの活動を行い、規模の面で復興に大きな貢献をしている。

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