人が社会問題を解決することに意味はあるのか

世界を変えていくかどうかは結局、主観だ

ジーンクエスト代表取締役の高橋祥子さん(左)とリディラバ代表の安部敏樹氏が、社会問題は解決すべきかどうか語った(写真:リディラバジャーナル)
遺伝子解析サービスを提供するジーンクエスト代表取締役の高橋祥子さん。高橋さんは社会問題解決に挑む事業家であり、研究者でもある。
そんな高橋さんとリディラバ代表の安部敏樹氏が、そもそも社会問題は解決する必要があるのか、いかに社会の共通認識をつくっていくかについて議論した。

社会問題の解決は本当に必要?

高橋祥子(以下、高橋):リディラバジャーナルでは社会問題を扱っていますし、私が執行役員を務める株式会社ユーグレナでも「人と地球を健康にする」という経営理念を掲げています。ただ先日Twitterで、実はこの世には問題なんてないのではないかという問いかけがきて。

当記事は「リディラバジャーナル」からの転載です(元記事はこちら)。同サイトは有料会員制メディアです。リディラバの考え方はこちらをご覧ください。

「そもそも問題とは何か」という認識共有から必要だと思ったんです。例えば、世界には栄養失調で苦しんでいる人がいますが、これまで栄養失調という問題がなかった時代は1度もありません。これが通常だと思う人がいれば問題として捉えないかもしれません。

でもこれは問題だと考えている人が多い。なぜかと言うと、飢餓がない世界を理想として思い描くことができるからです。

つまり、理想と現状の差分が「問題」になるということなんです。

安部敏樹(以下、安部):僕も同じ認識です。ただ、理想状態は人によって違う。それに多くの人は無意識に理想を描いているものです。だから、自分の中で理想状態を明確にしていき、他者と共有していく中ではじめて社会全体の理想状態が見えてくる。本来はそのプロセスがなければ社会問題は生まれないということになるんです。

高橋:そうですね。そのうえで、社会問題って解決していく意味があるのかなとも思ったことがあります。

データの推移を見ていくと、飢餓で苦しんでいる人の数も、交通事故もどんどん減っていて社会問題は解決されてきています。

ただ飢餓が減ってきたと思ったら、肥満になる人が増えるなど、新しい問題がどんどん生まれてきますよね。そんなふうに、今ある問題を解決しても新しい問題が次々に出てくるのであれば、解決しても意味がないんじゃないかと。

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