住宅市場縮小に旭化成ホームズが出した奥の手

支払額軽減住宅ローンでさらなる差別化図る

人口減少・少子高齢化の影響により、住宅市場に関連する金融業界も変革が要求される。旭化成ホームズの顧客向けに、新生銀行が開発した住宅ローンの新しいかたちとは(写真:jaturonoofer/iStock)

少子高齢化とそれに伴う人口・世帯減少により、住宅市場は今後、今より縮小することは避けられないといわれている。例えば、野村総合研究所による予測によると、新設住宅着工戸数は2018年度の95万戸から、2025年度に73万戸、2030年度には63万戸になるとしている。この予測の正否は別として、何より留意しなければならないのは、市場の縮小が住宅業界にさまざまな生き残り策と変革を要求するだろうということだ。

そして、それは住宅に関連する業界、例えば金融業界も例外ではない。そのことを如実に表す事例が発表されたので紹介する。旭化成ホームズの新築住宅「ヘーベルハウス」向けの顧客向けに、新生銀行が開発した「新生パワーセレクト」(以下、新ローン、2019年11月から取り扱い開始)がそれに当たる。

支払額軽減住宅ローンであることが、一般的な住宅ローンと異なる点だ。一般的なローンは月々均等に元本と金利の一部を支払うものだが、新ローンは銀行が定める一定金額をローンの最終回に一括返済することで、月々の返済額を抑える住宅ローンだ。

子育てを終えた老後にローン残金を一括返済

6500万円のローン(土地+建物=7000万円、頭金500万円、金利1.5%、借入年数35年)の場合、月々の返済額は約17万4000円となり、一般的な住宅ローンの約20万円に対し、約2万6000円負担が軽減される。

一般的な住宅ローンで月々の返済額を減らすためには借入額を約850万円減額するか、自己資金をその分増やす必要がある。前者の場合、その分のコストを抑えた建物・土地に変更する必要がある。

新ローンを活用することでは、子育て世帯であっても住まいの質を高めつつ、月々の返済で抑えられた分を生活費や子育て費用に回すことができ、お金に余裕ができた老後にローン残高を一括して支払う、というイメージだ。ただ、最終回の返済額は約1400万円とかなり高額となるのは気になるところ。そのため、状況に合わせた次のような複数の返済方法を選べるようにしている。

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