「信念のない言葉」は周囲の人に必ずバレている あなたの言葉で人が動かないのはワケがある
上に立つ人の言葉は「思っているよりはるかに重い」
『貞観政要』には、国家や組織を治める基本的な考え方として、リーダーが「言」と「徳」の2つを立てることを説いています。「言」とは言葉、「徳」とは人徳のことです。
(巻第四 規諫太子第十二 第一章)
上に立つ人の言葉はとても重く、一度口にしたことは、簡単に取り消すことはできません。古代ギリシャでは、全知全能の神さまであっても口外したことは取り消せなかったのです。
上の人が何気なくいった言葉であっても、下の者は深刻に受け止めます。皇帝のように絶対的な権力を持つ人の場合、その発言は法律とほぼ同じになるので、言葉を選び、よく考え、慎重に発言しなければなりません。
また、いくら口がうまくても、人格が備わっていなければ、部下の信頼は得られません。つねに言行一致を心がけていないと、部下はついてきてくれないということです。
トップの話す言葉がとてもよく考えられていて、大所高所から物事を判断している。悠揚迫らぬ鷹揚な人柄で、誰からも好感を持たれる。「ああ、この人にやっぱり上に立ってほしいなぁ」「この人は立派な人だなぁ」「この人のいうことなら、聞くしかないなぁ」と思ってもらえる徳を持つ。
そういう人物でなければ、上に立つことは難しく、仮に上に立ったとしても部下は喜んでついてはこないでしょう。
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