名古屋の「大陸系中華」が東京に出店する理由 辛さよりも肉の旨みが際立つ「台湾ラーメン」

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「私の父、蔡洪涛(さい こうとう)は、もともと中国のホテルの料理人でした。1992年に来日して、名古屋の『眞弓苑』で働きました。そこで出会った料理長の渡邊長生さんに日本の町中華のメニューを教わったんです」と話すのは、蔡さんの息子で『中国料理 龍美』の代表を務める斎藤隼さん。蔡さんは今年4月に他界し、斎藤さんがその後を継いだという。

コスパ抜群のセットメニューと台湾ラーメン

とりあえず、店で人気のメニューを作ってもらうことに。待つこと約10分。目の前に運ばれたのは、「青椒肉絲定食」(980円)。青椒肉絲をメインに、日替わりの小皿料理とミニラーメン、ご飯、漬物が付く。

ボリューム満点の青椒肉絲定食(筆者撮影)

メイン料理はほかにレバニラ炒めや油淋鶏、麻婆豆腐など全部で7種類を用意している。ちなみに、青椒肉絲の単品は850円。この定食がいかにお値打ちなのかがわかるだろう。

「お客さんの大半が注文する大人気のメニューがコレです」と、斎藤さんが持ってきてくれたのは、レバニラ炒めと餃子に生ビールが付く「生ビールセット」(1280円)。料理はバンバンジーや野菜炒め、唐揚げなど全17種類から2品選ぶことができる。これもかなりお値打ちだ。

「実はこれらのセットを作ったのが『眞弓苑』時代の父と渡邊さんなんです。当時、中華料理店は昼も夜も単品料理しかなかった時代でしたから、これらリーズナブルなセットは衝撃だったと思います。『眞弓苑』は夜のみの営業にもかかわらず、セットを目当てに大勢の客で賑わったそうです」

「生ビールセット」を堪能した後は、〆のメニューを注文したい。おすすめは店頭の看板にもあった名古屋のご当地ラーメン、「台湾ラーメン」(750円)だ。知らない方は名古屋なのに台湾?と思うだろう。

辛さよりも肉の旨みが際立つ台湾ラーメン(筆者撮影)
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