「嫁と孫がよく遊びに来る実家」にはワケがある 「2日に1回は行きたくなる」実家とは…

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バルセロナは都会だけど、郊外に行くと自然豊か。カタルーニャ州を代表する山といわれるPedraforca登山中の1枚(写真提供:Aちゃん)

「預かるときに毎回レポートを書くなんて面倒でやってられないよ!」という祖父母側の意見もあると思います。もちろん、レポートは必須ではありません。

ただ、口頭でいいから預かっている間の子どもの様子をしっかり知らせてあげる、そして育児の最終決定権は親にあるという基本認識を持つ。これは、嫁姑付き合いについてかなり大事なポイントなんじゃないかと感じました。

それがあると、預ける側はかなり安心できるし、姑への信頼にもつながります。もちろん、預ける側もそれを当たり前と思わず、つねに感謝を忘れないことも大事です。

いちばん重要なのは「優しい空気感」

ところで、日本ではスペインが「育児先進国」として紹介されることはあまりありません。

確かに、北欧ほど支援制度が充実しているわけではないし、失業率が高いことや平均年収が低い(つまり育休手当の金額も低い)こともあって長期育休を取る親はほとんどいません。

ただ、短期とはいえ男性の育休取得率は日本よりはるかに高く、男性の家事育児参加は当たり前に行われています。残業がほとんどなくて、男女共に時短勤務をしやすいからです。

さらに、家事手伝いやシッターも利用しやすく、社会全体が子連れに対して優しく、夫婦デートはよく聞く話です。「子育ては大変なものだから、周りはそれに協力するのは当たり前。子育て中でも、親が1人の人間としての人生を楽しむ時間を持つのは全然アリ!」の精神が共有されているのはすばらしいなあと感じました。

私がスペインに住んで実感したのは、数字では計れない優しい空気感こそが、子育てするうえでいちばん大事なものだということ。日本は、育児支援制度こそいろいろ頑張っている部分もあるけど、残念ながら「子連れに優しい空気感」は圧倒的に足りないのです。

というわけで、今回学んだつかれない家族になるヒントは……

嫁姑関係につかれた!!

・子どもを預ける側は感謝を忘れない
・預かる側は、その間の子どもの様子をちゃんと報告する
・「夫婦デート」をそれぞれに楽しむべし!

それにしてもお姑さんいろいろできすぎ!!と感心しきりだったのですが、実はこのお姑さんもやりすぎてしまうときがあるそうです。次回はそんなときはどう解決しているかと、嫁姑関係がうまくいくいちばん大事な条件について紹介します。

この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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