困っていれば手助けをする
連帯という言葉が日本でよく使われるのは労働運動とか左翼系の分野。あるいは「連帯保証人」というようなところで登場する。場合によっては、ちょっとひいてしまうような使われかただ。
ドイツでも同様に労働運動、抵抗運動、すなわち力のない者たちが連帯によって、力のある者に抵抗するというイメージもある。
しかし、兄弟で軽い風邪をひいた子供たちが「風邪ひきの病人連帯でもって、ぜひ学校を休みたい。ねっ、いいでしょ、おねがーい!」と親に懇願するような可愛らしい連帯もあり、ドイツでの使われ方は幅広い。
「なるほどなあ」と思ったのがスーパーでのレジだった。
長年ドイツは「サービス砂漠」と揶揄されており、「おもてなし」「お客様は神様」が経営に組み込まれた日本の小売店と比べると、ずいぶんぶっきらぼうに見えることがある。
しかしながら、スーパーのレジにならんだ高齢者が、財布からお金を出すのに困っていると、レジ係の人が親切に手伝う現場に何度か出くわしたことがある。業務としてのサービスはないが、一般的な連帯は機能するということなのではないか。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら