脳機能の低下を防ぐには「手書き」が有効だ 「あれなんだっけ」が増えていませんか?

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本を読んだ、あるいは映画やDVDを見たあとにA4用紙1枚を使うということがルールです。書くこと自体がアウトプットになりますが、あとから見返せるように、バインダーにまとめておくのがいいでしょう。

私が書く内容は以下の事柄です。

●読んだ日時、場所、天気
●(本の場合は)タイトル、著者名、出版社名
●仕事に役立つと思った情報
●印象に残ったフレーズ 
●新鮮だと感じた表現  
●読みながら浮かんだ疑問

これらの項目を箇条書きにしてまとめてみましょう。

アウトプットすることで、ワーキングメモリを解放する

時間がないときは、

●読んだ日時、場所、天気
●(本の場合は)タイトル、著者名、出版社名

この2つだけをメモしておき、あとでほかの項目を書き足します。

『ノートを書くだけで脳がみるみる蘇る』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

「内容をまとめる」と聞くと、学生時代の読書感想文のように、長い文章を書かなければならないと身構えてしまう人がいますが、このトレーニングでは、「箇条書き」にまとめることがポイントです。箇条書きにまとめることは、読解力や文脈を捉える能力を高めます。

読書をし、本の内容を箇条書きにまとめることは、ワーキングメモリを解放することにつながります。つまり、アウトプットしたことで、読んでインプットした知識を脳は忘れてもいいと判断するので、ほかのことを覚えるために、ワーキングメモリの機能をフルに使うことができるというわけです。

手書き習慣がなくなっているなと感じたら、1度トライしてみてください。人生100年時代、手で文字を書き続ければいくつになっても脳が活性化します。

長谷川 嘉哉 脳神経内科、認知症の専門医

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はせがわ よしや / Yoshiya Hasegawa

1966年、名古屋市生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。医学博士、日本神経学会専門医、日本内科学会専門医、日本老年医学会専門医。毎月1000人の認知症患者を診察する、日本有数の脳神経内科、認知症の専門医。祖父が認知症であった経験から2000年に、認知症専門外来および在宅医療のためのクリニックを岐阜県土岐市に開業。これまでに、20万人以上の認知症患者を診てきて、いち早く認知症と歯と口腔環境の関連性に気づく。現在、訪問診療の際には、積極的に歯科医・歯科衛生士による口腔ケアを導入している。さらに自らのクリニックにも歯科衛生士を常勤させるなどし、認知症の改善、予防を行い、成果を挙げている。「医科歯科連携」の第一人者として、各界から注目を集めている医師である。

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