脳機能の低下を防ぐには「手書き」が有効だ 「あれなんだっけ」が増えていませんか?
なぜ手で文字を書くことは脳を活性化させるのでしょう。
現代人にとっては、メモを取るよりも、スマホで記録したほうが早いのでは、と考える人も少なくないでしょう。けれど、そんな時代だからこそ、アナログな方法を強く推したい理由があります。
その理由は、文字を書くには、手を使い、ペンを握ることで指先を繊細に動かすため、脳はとても集中するという事実です。文字を書くという行為には、脳をフル稼働させる効果があるのです。
一方で、パソコンやスマホに文字を打ち込むときは、指先は決まった法則に従って動かせばいいだけなので、脳は働きません。
手で文字を書くことの利点を3つに整理しましょう。
文字を書くとき、文字そのものを思い出し、書くスペースを意識して指先に集中しながら1文字1文字を完成させる作業は、運動神経と連動しつつ、脳のさまざまな機能を働かせます。
例えば日記を書いたりするとき。まず過去の記憶を振り返る作業を行いますね。記憶の引き出しを機能させ、何を書くか取捨選択が行われます。そこに自分の行動を言語化する作業が加わり、さらにはそのときの自身の思考や感情を言語化する変換作業が発生します。脳がフル稼働していることがわかるでしょう。
忘れた人の名前をメモするとき、それが「加藤さん」だとして「加藤」という文字を書く瞬間、脳は積極的に注意を向けようとします。タイピングで「加藤」という文字を「KA・TO・U」と打つよりも記憶に強く定着させることができます。
アウトプットのためのトレーニング
本の中では日記術や持ち歩きノート術など私自身が実践している方法を紹介していますが、ここではノート術を始める前の簡単なトレーニングを紹介します。
用意するのは、A4サイズの紙とペン1本、これだけです。
私は、1冊の本を読んだら1枚のA4用紙にまとめることにしています。あまり本は読まないという人なら、映画やDVDなどを見たあとにまとめてみましょう。料理が好きな人であれば、新しいメニューを作ったあとにまとめてみる、というのでもいいのです。
要は、見た、聞いた、行ったことを振り返ってA4用紙1枚にまとめるということが大切です。
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