キーエンス「2000万円営業マン」を育てる極意 キーエンスメソッド生かし、OB起業家も誕生
キーエンスOBで、現在私大専門の大学受験予備校「DIET STUDY」の塾長を務める名川祐人氏は、慶應義塾大学経済学部を2008年3月に卒業、同年4月にキーエンスに入社した。宇都宮営業所に配属になり、高付加価値の特殊センサーの営業を担当し、2014年秋に退職して現職に就くまで約6年半、キーエンスに在籍した。
3年ほどで基本が身に付き、自分の成長ペースの鈍化を自覚するようになっていた矢先、キーエンスOBを通じてDIET STUDYを知った。同校の創業者はキーエンスOB ではないが、名川氏含め経営幹部3人はいずれもキーエンスOB。自己の成長とやりがいを求め、高給を投げ打って飛び込んでいる。
学習法に「キーエンスメソッド」がふんだんに
同塾は、10カ月でMARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)のいずれかの学部の合格を保証している。結果にコミットする、いわば「大学受験予備校版RIZAP」だ。
入塾は先着順で入塾時の学力は一切問わない。現役高校生の場合は①週3日の授業への出席率85%以上、②毎時間ごと、10カ月間に累計500回実施されるレギュラーテスト(授業の復習テスト)の合格率85%、③MARCHを2学部以上受験する、という3条件を満たしながら、MARCHのどの学部にも受からなかったら、翌年の授業料が全額免除になる。3条件を満たした生徒の直近での合格率は実に88.5%に達している。
いくらカリキュラムが完璧でも、生徒が実行してくれなければ結果は出ない。カリキュラムを実行させる仕組みに、キーエンスメソッドがふんだんに活かされている。
「外報」を手本に導入した「生産性ノート」は担任講師と生徒の連絡帳。やるべきなのにできていないことを数値化して自覚させるだけでなく、モチベーションの維持にも役立てている。
当たり前を徹底するための仕組みを作り、管理するキーエンス流は外部環境の変化にも強い。「入試改革などで外部環境が変化しても勝ち残れる自信は充分ある」(名川氏)という。
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