「無力な人間」でも他人を変えられる唯一の方法 「サードドア」著者、学生たちとガチンコ対話

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学生A:急いで何か1つに絞る必要はないということでしょうか。

バナヤン:そうです。今はジェネラリストとして自分を見極める。すると自分の専門分野はどこかとか、自分は何に長けているのかがわかってきます。

状況はつねに変化していきます。時にはスペシャリストになり、時にはジェネラリストになる。ケースバイケースで対応していきましょう。

日記をつけよう。自分を否定してもらおう

学生B:自分のやりたいことが、世の中が求めることではなかった場合、あるいは世の中は求めているけれど、それが自分のやりたいことではなかった場合、どう折り合いをつけてゆけばよいでしょうか。

バナヤン:レイ・ダリオという世界最大のヘッジファンドの創業者で、アメリカの投資家がいます。彼は、優秀なビジネスマンの条件は、状況を的確に把握し、然るべき対応をとれることだと言っています。

アレックス・バナヤン:作家、スピーカー。1992年8月10日、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。大学1年生の期末試験の前日、アメリカの有名なテレビ番組『プライス・イズ・ライト』に出場し、世界で屈指の成功者たちから「自分らしい人生の始め方」を学ぼうと旅に出る。19歳のとき、シリコンバレー史上最年少のベンチャーキャピタルとなる。また、アメリカの大手出版社クラウン・ブリッシャーズ史上、同社と契約した最年少の作家となる。『フォーブス』誌「30歳未満の30人」、『ビジネス・インサイダー』誌「30歳未満の最高にパワフルな人物」に選出(撮影:尾形文繁)

独立したい人に共通することですが、まずは自分の置かれた状況をより明確に認識することが重要です。

これは非常に難しいことですよ。学校も親も教えてくれない。そこで、より明確に自分を把握する方法をお教えします。

まず、毎日日記をつけることです。本を読むのは自分が知らないことを学ぶため、物を書くのは自分が知っていることを認識するためです。日記には、自分にとって何が難しかったのかを書くとよいでしょう。

それから、友だちなりメンターなり、身の回りにいる信頼できる人に、自分自身について、自分が気がついていないことをはっきり言ってもらうことです。

誰かに「これどうかな?」と質問すると、大抵「いいね!」と言ってくれますよね。みんな相手が傷つくようなことは言いたくないから、本音はなかなか出しません。

だから「僕が自分では気がついていない問題点を教えてくれ」と具体的に質問する。厳しいことを積極的に指摘してもらうように頼むわけです。

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