日本だけでない「世界的な人口減少」は不可避だ

「人口・出生率・死亡率」の深い関係を分析

もちろんこれは強い相関関係があるだけであってそこに因果はありません。「傘が売れる」ことと「長雨が続く」こととは相関関係にありますが、「傘が売れると雨が降る」とは言えないのと同じです。とはいえ、この相関は日本に限らず、全世界的にそうです。

縄文時代は1人で8人ほどの子を産んだ

歴史人口学の第一人者でもある鬼頭宏先生との対談で伺った話によれば、縄文時代の女性は1人で8人ほどの子どもを産んでいたそうです。ですが、縄文時代の女性の0歳時平均寿命は、わずか15歳に満たなかったといわれています。

不思議ですね。妊娠期間は縄文時代も今も変わらないのに、15年の寿命で8人の子はとても産めません。平均寿命という指標は、その年齢で平均的に死亡していることを表すものではないからです。平均寿命は乳児死亡率が高ければ高いほどそれだけ下がります。

縄文時代は、8人の子を生んだとしても、乳児時点でその多くは亡くなってしまいました。15歳まで生きぬくことができた子どもというのは約半数程度といわれています。平均寿命は、早逝してしまった子どもたちも合算平均するので、15歳になるのです。

よって、縄文時代の平均寿命が15歳だったからといって、必ずしも全員が15歳で死んだわけではありません。ちなみに、縄文時代の15歳時点での平均余命は約16年です。15歳まで生き延びた人は、大体31歳まで生きたということになります。

次ページ「多産多死→多産少死→少産少死→少産多死」のサイクル
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • コロナショック、企業の針路
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
銀行 地殻変動<br>先で待つ「不良債権地獄」の恐怖

コロナ危機を受け、銀行は政府の支援の下、積極的に「傘」を差し出し、融資をしています。しかし融資先には「危ない企業」も含まれ、下手をすれば不良債権によって屋台骨を揺るがしかねません。自ら大きく変わり始めた銀行の近未来を占います。