三大都市圏の一角を占める近畿地方。古くから政治や経済の中心地として栄えてきた京阪神(京都・大阪・神戸)に、本社を構える大企業も多い。
東洋経済オンラインは上場企業を対象に各社の40歳社員の年収を推計。全国を5地域(「東京除く関東」「東京」「中部」「近畿」「北海道・東北、中国四国、九州沖縄」)に分けてまとめた。
これまで「東京都トップ500社」「東京都ワースト500社」「東京都除く関東321社」の40歳推計年収ランキングをお届けしてきたが、第4弾として近畿地方の2府5県(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県、三重県)に本社を置く587社のランキングを公表する。
単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金の発表がない企業は除いた。有価証券報告書の公開データと厚生労働省が調査・公表している「平成30年賃金構造基本統計調査」を基に、業種分類ごとに賃金カーブを算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。本社の中枢機能を担う社員しかいないケースの多い、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある純粋持ち株会社も一部除いた。また、ランキング表内で社名末尾に「*」のある会社は主要子会社のデータを採用している。
40歳は人生でも社会人でも中間点。上場企業が発表する平均年収は、年齢が企業によって異なるため、比較条件をそろえてみることで、あくまで理論的に割り出した推計値ながら一定の目安となるはずだ。
2000万円超えのキーエンスはダントツの水準!
1位はキーエンスの2299万円(前年は2226万円と推計)。FAセンサーなど検出・計測制御機器大手で、日本屈指の高給企業として知られる。2位は伊藤忠商事の1471万円(同1423万円)。上位2社は昨年、一昨年と変わらない結果だった。3位は日本商業開発の1458万円。商業用地を取得・開発した後、食品スーパーやドラッグストアなどを誘致し、不動産私募ファンドや事業会社に売却するビジネスを展開する。
1000万円超は6社で、トップ10はすべて大阪府に本社を置く企業が占めた。大阪府以外で上位に目立つのは11位任天堂(京都府)919万円、29位タクマ(兵庫県)818万円だった。