合コンも経費に!
本の中には合コンの費用も特定支出控除に認められるとありますが、本当ですか?
会社の取引先や仕入れ先、その他職務上関係のある相手と、職務を円滑に進めるために必要な合コンでしたらば認められます。ただし、社内の人たちだけの飲み会は残念ながら経費には認められません。
最近はどんな会社も経費の使い方が厳しくなっていますから、取引先との飲食代でも、会社の経費で落ちないということもあると思います。そんなときであっても、自分の交際費として申告することができますから、営業職の方で自腹を切ることも多い方々には役に立ちます。合コンが経費になるというのは、こうした考え方の延長です。
医療費控除は病院でかかったお金だけですか?
ドラッグストアで買った薬も医療費控除の対象になります。ドラッグストアでいろいろなものを買ったときに、レシートの明細から該当するものを抜き出してください。
また、病院に通うときの電車代・バス代のほか、急病などでタクシーを使った場合のタクシー代も医療費控除の対象になります。一年を通じて集計してみると交通費もバカにならない金額になることも多いです。
単身赴任している人が自分の家に帰るときも交通費を個人の経費にできるのですか?
たとえば、会社の費用で月1回は家に戻れるという場合で、それを超える分の帰省費用を自己負担としていた方は、月4往復までは特定支出控除として認められます。
その他、転勤のときに、会社が負担してくれる額以上に引っ越し費用がかかったときなども認められます。
どこかに寄付をすると、節税効果があるそうですが。
寄付をすると、一般の人ならば寄付金の2割前後が寄付金控除の適用を受けることができます。ただし、どこに寄付をしても認められるわけではありません。
たとえば東京マラソンには10万円以上寄付するとマラソンに参加できる権利があるのですが、東京都が認めたいくつかの団体から寄付先を選んで寄付しなくてはなりません。ただし、寄付金控除しか使えない寄付先、寄付金税額控除も使える先が混在していますので、節税にも使いたいと考えるのであれば、どの団体に寄付するかは重要です。
学校でいえば、たとえば明治大学に寄付すると寄付金の半分が税額控除に使え、その分税金を減らすことができますが、大学によっては寄付した金額の2割か3割しか控除できないということもあります。
このように、同じ寄付であっても、寄付先によっては寄付金控除がまったく使えないところもあれば、使える控除の種類が違ったりしますから、寄付をするときは寄付先もよく調べたほうが節税につながります。
犬神家の殺人事件は回避できたかも!?
書名にある「犬神家の相続税は2割増し」というのは、どういうことなのでしょうか?
死んだ犬神家の当主には3人の腹違いの娘がいて、それぞれ1人ずつ男の孫がおり、遺言書には恩人の娘と、その娘と結婚した一人の孫に全財産を遺すと書かれていました。子どもと親以外が遺産を受け継ぐときには相続税が2割増しになるということを表しています。
遺言書に、遺産を全額を誰かに譲るというようなことを書いてもいいのですか?
書くのは自由ですけれども、たとえば愛人に遺産を全額渡すというようなことは公序良俗に反するとして一般的に認められません。また、財産の遺留分が必ず家族には残されます。
『犬神家の一族』は莫大な遺産争いをめぐって起きた殺人事件ですが、相続についての正しい知識があれば事件は起こらなかったかもしれません。3人の娘には一定の遺留分が法律で認められていて、遺産全額を小説のようなかたちで受け継がせることはできませんからね。
この法律を知っていれば、殺人を引き起こすほどの遺産争いは起きなかったのではないでしょうか。
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