敵もいなければ味方もいない担当課長は生き残れない
ローパフォーマーの担当課長には、ある残念な特徴がある。敵を作らないように、嫌われないようにしようと常に気を遣っていることだ。だが気は配るものであって、遣うものではない。
組織のメンバーが良い仕事ができるように気を配るのであれば、感謝され評判も上がり、何かあった時に助けてくれる確率も高くなる。しかし気を遣うばかりでは自分が疲弊するだけで何の恩恵もない。
仕事をしていく中で敵が多いより少ないほうがいいに決まっているが、もっと味方を増やすことに注力したほうがいい。
人気テレビドラマ「半沢直樹」でも、たくさんの敵をなぎ倒していくが、同僚や部下、上司、融資先の顧客が味方になってくれたからこそ倍返しができたのだ。実際の職場でも孤立無援の状態でまともに職務遂行していくことはできない。
「あの人、敵は多いよね」と言われる人材は“切れ者”のハイパフォーマーの別称であって、積極的に一緒に働きたいとは思わないが、認めざるを得ない“出来る奴”なのだ。
実力も無いのに敵が多いというのはただの嫌われ者である。
サラリーマンの出世競争では「社長派か、副社長派か、どちらの派閥がいいのか」という話はよく耳にするが、どこの派閥にも属していないのに出世する人はいる。
ただし、周りから支持されていないのに出世していく人はいない。
出世の芽が風前の灯となっている担当課長でも同じである。
嫌われないように振る舞っていたため、敵もいないが味方もいない担当課長は、職場内で最も存在感の薄い人といえる。
そんな担当課長は窮地に追い込まれたときに誰かに助けてもらえる確率は極めて少ないと言わざるを得ない。
「給与高くて、存在感が薄い」人はリストラされても誰も同情してくれない。「やっぱりあの人か」で終わってしまう。
次回以降は、担当課長が生き残る方法を考えてみたい。
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