「採用してから育てる」がNGなこれだけの理由 採用の失敗が引き起こす大きなデメリット

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今すぐにでも調達したいというときの「人」とは、「人財」ではなく、「人手」という意味合いが強くなります。気持ちが焦っているため、求める水準より多少低かったとしても、「まあ、いいか。教育でなんとかなるだろう」となりやすいのです。既存社員との相性に違和感があったとしても、「入社した後に何とかなるだろう」と目をつぶってしまいやすくなるのです。

これが妥協です。妥協以外の何物でもありません。追い込まれているから、気持ちが焦ることで、妥協してしまうのです。「人手不足穴埋め採用」のときには妥協してしまう危険性が高まる傾向があると覚えておいてください。

妥協の採用を回避する秘策

妥協の採用は、採用の失敗の入口です。それを回避するための方法があります。それは、追い込まれる前に、余裕のあるときに採用活動を始めることです。足りなくなってからではありません。足りなくなると予想できた段階で早めに採用を始めるのでもありません。

『いい人財が集まる会社の採用の思考法』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

つねにいい人財はいないかと探し続けるのです。人手不足というマイナスの状態を±0にする採用でなく、±0からプラスにする採用を通年でやり続ける企業こそ、いい人財を妥協することなく採用できます。

そもそも、これからの時代、「人手」はいらなくなっていくでしょう。なぜなら、「手」はロボットでもコンピューターでも、テクノロジーの力で代用が十分可能になってくるのが時代の流れだからです。

そういう状況になる前に、財産となるような「人」しか採用しないという姿勢を持つべきです。それは、採用の失敗で、組織を疲弊させないために、そして、求職者の人生を無駄にしないための、選考する企業側の社会的責任だと思うのです。

酒井 利昌 アタックス・セールス・アソシエイツ 採用コンサルタント

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さかい としまさ / Toshimasa Sakai

学習塾業界、人材サービス業界を経て、アタックス・セールス・アソシエイツへ入社。前職の人材サービス業界では、人材派遣、新卒採用を通じた、大学生と企業とのマッチング支援に従事。9年間で1000社の採用支援、学生3000人の就職支援に携わる。支援した学生が3年以内に離職した例は7%以下で、驚くべき定着率を誇る。アタックス・セールス・アソシエイツ入社後は、年間150回以上の研修、セミナー、コンサルティング支援に従事。営業コンサルティングに加え、採用コンサルティングに従事し、超売り手市場のなか、培ってきた営業・マーケティングノウハウを採用活動に転用することで、携わった企業すべてを短期間で採用目標達成に導いている。絶対に目標を達成する組織をつくるために、「採用」「育成」「戦力化」まで一貫して支援するコンサルタントをして、支援先企業から絶大な信頼を得ている。

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