「採用してから育てる」がNGなこれだけの理由

採用の失敗が引き起こす大きなデメリット

今すぐにでも調達したいというときの「人」とは、「人財」ではなく、「人手」という意味合いが強くなります。気持ちが焦っているため、求める水準より多少低かったとしても、「まあ、いいか。教育でなんとかなるだろう」となりやすいのです。既存社員との相性に違和感があったとしても、「入社した後に何とかなるだろう」と目をつぶってしまいやすくなるのです。

これが妥協です。妥協以外の何物でもありません。追い込まれているから、気持ちが焦ることで、妥協してしまうのです。「人手不足穴埋め採用」のときには妥協してしまう危険性が高まる傾向があると覚えておいてください。

妥協の採用を回避する秘策

妥協の採用は、採用の失敗の入口です。それを回避するための方法があります。それは、追い込まれる前に、余裕のあるときに採用活動を始めることです。足りなくなってからではありません。足りなくなると予想できた段階で早めに採用を始めるのでもありません。

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つねにいい人財はいないかと探し続けるのです。人手不足というマイナスの状態を±0にする採用でなく、±0からプラスにする採用を通年でやり続ける企業こそ、いい人財を妥協することなく採用できます。

そもそも、これからの時代、「人手」はいらなくなっていくでしょう。なぜなら、「手」はロボットでもコンピューターでも、テクノロジーの力で代用が十分可能になってくるのが時代の流れだからです。

そういう状況になる前に、財産となるような「人」しか採用しないという姿勢を持つべきです。それは、採用の失敗で、組織を疲弊させないために、そして、求職者の人生を無駄にしないための、選考する企業側の社会的責任だと思うのです。

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