「女性部下が活躍する」上司は何を伝えているか

「期待」「共有」「機会付与」がやる気を引きだす

女性部下のモチベ―ションを下げないためには、どのような接し方を心掛ければよいでしょうか?(写真:kokouu/iStock)  
子育てにも仕事にも意欲的に取り組みたいと考える「フルキャリ」が増加している中、彼女たちの活躍を最大限に引き出すことに有効なマネジメントとはどのようなものなのでしょうか。
「ゆるキャリ」でも「バリキャリ」でもない、新しい価値観を持った第3の働き手を「フルキャリ」と名づけ、近著『フルキャリマネジメント-子育てしながら働く部下を持つマネジャーの心得』を著した武田佳奈氏が、前回に続き、フルキャリたちの力を引きだすマネジャーの心得について紹介します。

部下への「期待」をしっかり伝える

野村総合研究所が実施したアンケート調査などからわかったことは、フルキャリの活躍を最大限に引き出すマネジメントのカギは、「仕事での成長を期待する(期待)」「仕事への意欲と取り巻く家庭の状況を共有する(共有)」「成果につながる積極的な機会付与(機会付与)」ということです。

『フルキャリマネジメント 子育てしながら働く部下を持つマネジャーの心得』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

「期待」「共有」「機会付与」のそれぞれの頭文字を取って、フルキャリの活躍を最大限に引き出すマネジメントに重要なのは「3つの『き』」だと考えています。

ここで言う「期待」とは、「仕事での成長への期待」を指します。フルキャリである女性の部下が、仕事上で確実に成長し、成果を出して、チームや組織に貢献してくれることを、より一層期待していると伝えることが有効です。

「期待はしている」という管理職の方が多いことも承知しています。先のアンケート調査の結果でも、「女性の部下にも期待をしている」と回答した人は88.1%に及びました。しかし、「期待されていないのではないか」と感じているフルキャリも60.0%に及びました。  

つまり、管理職が思っているほど、女性の部下は自らにかけられている期待を自覚できていないのです。

どちらが悪いということをいうつもりはありません。少なくともフルキャリの活躍を促すうえで重要なのは、期待をすることだけでなく、その期待を本人に自覚させることに大きな意味があるということだと考えます。

フルキャリを部下に持つマネジャーは、遠慮せずフルキャリ本人に「1人のメンバーとして期待している」ことと、具体的な期待の内容を伝えるとよいでしょう。期待の実感こそが、少しでも早く、与えられた期待に応えるためにはどうするべきかをフルキャリ自身が考えるエネルギーとなるからです。結果、フルキャリのパフォーマンスが引き上がるのです。

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