50代後半の6割が「親の預貯金を知らない」現実 親の財産を管理している人は2割弱~3割強
現在、親が認知症ではない55~69歳の男女に、今後親が認知症と診断されることに備えて、親の財産管理を円滑に行えるようにするために、成年後見制度や家族信託(家族に財産の管理を委託する制度)の利用についてどのように考えているか尋ねました。
年齢層が上がるにつれて、女性ではとくに大きく違いが出ています。女性の50代後半では「利用について準備しておきたいが何をすればよいかわからない」が28.8%と最も高いですが、60代後半では6.3%と22.5ポイント減少しています。
一方、「利用についてまったく準備するつもりはない」は50代後半が10.5%であったのに対し、60代後半は29.1%と18.6ポイント増加しています(下図)。
認知症診断前と後ではどちら?
次に、成年後見制度や家族信託の利用を考えている人について、法定後見を利用する認知症診断後の対応と、任意後見や家族信託などを利用する認知症診断前の対応とで比較してみました。女性は「認知症診断前に対応」のほうが高く、とくに60代後半では「認知症診断前に対応」39.2%・「認知症診断後に対応」8.9%と差が大きくなっています(下図)。