「親の金」を将来確実にもらうための5つの鉄則 親をかんぽ生命のような「酷い営業」から守れ

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親が70代、80代なら当たり前。60代以上の親がいるなら帰省時に「親のお金」について把握すべきだ(写真:JGalione/iStock)

長梅雨から一転して猛暑を迎えた。次には、西日本には大型の台風が直撃し、読者の中には、お盆休みの予定が狂った方もいらっしゃるのではないだろうか。

「親のお金」をもっと心配すべきだ

さて、今回は、まだ帰省中の読者が多数いらっしゃるのではないかと期待しながら、帰省を有意義なものにするための「お金のアドバイス」をお届けしたい。

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

テーマは「親のお金」だ。読者の親御さんのお金はどのような状態にあるだろうか。今後、どのようなリスクがあるのだろうか。そして、どのように対策しておくといいのだろうか。

最近のニュースを振り返ると、日本郵便によるかんぽ生命の商品の不適切な販売はひどかった(注:他社の保険商品でも不適切な販売があったようだ)。不利益・不必要な保険への乗り換えや勧誘、保険料の二重払い、無保険状態の招来など、何ともずさんな事案だった。

しかし推測するに、明白に違法あるいは不適切な販売は報道されているだけだとしても、「違法ではないが、不適切で、損!」な販売事例は、目下問題とされているケースの何倍もあったのではないか。そして、これは、郵便局に固有の問題ではないし、過大な「ノルマ」に責任を帰することができるような簡単な問題ではない。

保険を含めた金融商品販売に関わる郵便局員が、「自分のカネ(販売手当による収入)のために」郵便局への顧客の信頼を利用して、不適切・あるいは不必要な商品を顧客に売りつけたのが問題の本質だ。

そして、郵便局の場合ほど単純でずさんではない場合が多かろうが、「不要な」あるいは「損な」、多くはそれら両方があてはまる金融商品販売は、郵便局以外の金融機関でも広く行われているはずだ。そのターゲットの多くは、高齢者である。読者は、ご自身のお金の扱いもさることながら、親御さんのお金について大いに心配するべきだろうし、その効果は大きいはずだ。

読者の親御さんの年齢を大まかに60代から90代くらいだと想定しながら、「親のお金を守る5箇条」をお伝えしよう。

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