LINE大躍進の陰で複雑化する「親子関係」 日本発のサービスだが、韓国親会社の関与が強まる

拡大
縮小

対立を避けられるか

もっとも、LINEが急成長する中で、親会社が事業面での関与を深めていくことは必至だったのかもしれない。

ただ今後は課題もある。森川社長以下の経営陣が掲げてきた「収益化よりも世界のプラットフォームになることを優先する」という従来のポリシーを親会社が支持し続けるかどうか。

野村証券韓国拠点のアナリスト、エリック・チャー氏は「ネイバーとLINEでは成長スピードが違う。LINEは機動的な意思決定が必要」と指摘する。当然、韓国本社の幹部もそのことはわかっているだろう。

「LINEは株式上場の準備を進めており、14年後半には実現する可能性が高い」(証券市場関係者)。成長が続くかぎり、LINEを取り巻く環境も変わり続けることは間違いない。

(撮影:梅谷秀司)

(週刊東洋経済2014年2月8日号(2月3日発売)核心リポート01)

長谷川 愛 東洋経済 記者
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT