「不動産投資」は金持ちほど圧倒的に有利な理由 「利益ゼロの人」「大儲けする人」の大差

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不動産投資をうまく運用できるのは、いったいどんな人なのでしょうか?(写真:EKAKI/PIXTA)
ソフトバンクやユニ・チャームなど、日本企業の間でも「副業解禁」が進んでいる。サラリーマンが挑戦できる副業にはどんなものがあるのか? 「副業事情の今」について、経済評論家の加谷珪一氏が解説する。第3回のテーマは「不動産投資」について。『“投資"に踏み出せない人のための「不労所得」入門』から抜粋して紹介します。

不労所得を実現する手段として、多くの人がイメージするのは、やはり不動産投資ではないかと思います。ここ10年、アパートやマンションなどを1棟丸ごと購入して家賃収入を得るという、いわゆる「大家さんビジネス」がちょっとしたブームとなりました。

不動産投資は不労所得の代名詞のようになっていますが、だからといって買ったあとは何もしなくてもよいというわけにはいきません。それでも、他のビジネスと比較して、大きな手間がかからないというのも事実です。

不動産投資は「資産家ほど有利」

不動産投資について最初に理解しておくべきなのは、不動産投資というのは、すでに多額の資産を持っている人に有利なゲームであるという事実です。

日本で最も規模の大きい大家さんの1つに、三菱地所という会社があります。三菱地所は明治維新直後、何もなかった現在の丸の内(東京駅前)の開発を行い、ここを基盤に大規模デベロッパーとして成長してきました。日本でもっとも価値の高いエリアの土地を最初から保有しているわけですから、よほどのことがない限り、不動産の運用で失敗することはありません。

三菱地所は最も極端な例ですが、全国各地でアパートやマンションを経営している人の大半は、親からその土地を引き継いだ人です。土地を最初から保有しているので、銀行から借金をするにしても、建物の分だけで済みます。安定的に不動産物件の運用ができるのは、ある意味で当然といってよいでしょう。

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