村西とおる主役ドラマをNetflixが作る思惑 男性目線で描かれていない世界基準作品

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伝記本『全裸監督 村西とおる伝』がNetflixで実写化、8月8日(木)から全世界独占配信される(写真:Netflix)
Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

Netflixオリジナルシリーズから日本の1980年代のアダルト業界を舞台にした新作が間もなく配信されます。タイトルは『全裸監督』。主人公のAV監督・村西とおるを実力派俳優の山田孝之が演じ、AV女優・黒木香といった時代の寵児やセンセーショナルな出来事を描く作品に期待する声が製作発表時から上っていました。

そんな話題に乗っかって見るのもアリですが、負のスパイラルに陥ってしまっている日本のエンタメ業界をぶった切る勢いの作品であることを知るときっと見方が変わります。

なぜアダルト業界? なぜ村西とおる?

本作は本橋信宏によるノンフィクション『全裸監督 村西とおる伝』(太田出版)を原作に映像化、全8話で構成される連続ドラマです。8月8日から全世界配信されます。

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公開されているビジュアルイメージは村西とおる役の山田孝之がパンツ一丁でカメラを担ぎ、ニヒルな笑みを浮かべています。実在する人物ですが、たとえ知らなくても「何かワケあり」の雰囲気を察知できるでしょう。それもそのはず。前科7犯、借金50億円、アメリカの司法当局から懲役370年を求刑されたAV監督の半生が描かれます。

Netflixには『ナルコス』という1980年代のメキシコを舞台に、実話をベースにした麻薬戦争の裏側をあぶり出す大ヒット作品があり、こうした裏社会の歴史ものは人気カテゴリーの1つです。

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