働く女性の5割超「フルキャリ」を活かす方法 男性管理職が「女性部下の育成」に戸惑う理由

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しかしながら、一人ひとりの管理職の立場に立って見てみると、これまで、妊娠・出産後も仕事を続け、子育てしながら働く女性社員を部下に持ち、彼女たちの業務の管理や育成・評価などを実際に行った経験のある管理職は一部にすぎません。

子育てしながら働く女性の部下を持ったことのある管理職はいまだ極めて少ないのです。

そのため、冒頭のように「妊娠しました」と報告され、突如、子育てと仕事を両立しようとする女性を部下に持つこととなる事態は、多くのマネジャーにとって、未経験もしくは経験の乏しい(おそらく相当不安な)事態の発生です。

ただただ何事もなく時が過ぎますようにと祈願したり、自宅で妻に「○○(お子さんの名前)を妊娠したときってどんな感じだったっけ」とうっかり聞いてしまい、「あのときは何もしてくれなかった」などと寝た子を起こす事態を招いて、収束するのに精一杯、当初の問題解決には至らなかったといった人も少なくなかったのではないでしょうか。

これまで、子育てと仕事を両立しようとする女性を部下に持つことは、一部のマネジャーのみが対処を迫られる「イレギュラー事象(社内の一部で例外的に起こること)」でした。

しかし、これからは違います。すべてのマネジャーの方にとって、子育てと仕事を両立しようとする女性を部下に持つことは、「レギュラーな事象(すべての管理職において日常的に起こること)」になります。

女性の部下はやりにくい?

妊娠・出産こそしないものの、育休を取って復職してくる男性の部下、働く妻を持ち、家事や子育てを対等に分担しながら働く男性の部下を持つ管理職も、今以上に増えるでしょう。子育てと仕事を両立しようとする部下を抱えることのレギュラー化は、確実です。

一方で、筆者が男性管理職4718人を対象に実施したアンケート調査では、多くのマネジャーが女性の部下のマネジメントに不安ややりにくさを感じていることがわかりました。以下は、いずれも「そう思う」と回答したマネジャーの割合です。

■「女性の部下の育成に自信がない」 45.4% 
(参考:「男性の部下の育成に自信がない」 25.7%)
■「女性には結婚や出産があるので、長期的なキャリアプランを考えてあげにくい」 63.4%
■「正直にいって、男性の部下だけのほうがマネジメントしやすい」 50.7%
次ページ働く女性について二元論で語られてきましたが…
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