外国人スタッフに仕事を「目で覚えさせる」工夫 わかりやすい「絵カード」を作るポイントとは

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「視覚的支援」を有効的に使えば、言葉の壁がある外国人スタッフにも仕事の要点をスムーズに伝えることができます(写真:sturti/iStock)
人手不足の日本において、このところ顕著なのが“働く外国人“の増加。コンビニエンスストアやチェーンの居酒屋ほか、さまざまな分野で大勢の外国人スタッフが活躍しています。
日本語が堪能ではない外国人スタッフに仕事を教えるには、「視覚的支援」が有効だと言うのは、人間の‟精神”ではなく‟行動”に着目して指導や育成を行う「行動科学マネジメント」を確立した石田淳氏です。そんな視覚的支援の具体的な方法を聞きました。

「望ましい行動」をスムーズに引き出すツール

日本で働く外国人の日本語レベルはさまざまです。

すでに来日前から学習していて“日本人よりも上手なのでは?”と思うほどの腕前の人がいる一方で、“日本語学校で日本語学習を始めたばかりの留学生”や“日本で暮らす家族に呼び寄せられて、本国から来日した人”の中には、簡単なあいさつ程度の日本語しか話せない人たちもいます。

精神論ではなく行動に焦点をあてた「行動科学マネジメント」では、相手がたとえ外国人スタッフであっても教える技術の基本は変わりませんが、日本語がネイティブではない外国人スタッフの場合、やはり少々の工夫が必要です。

そんな、外国人スタッフから「望ましい行動」をスムーズに引き出すためのツールとしてオススメしたいのが、「視覚的支援」の手法です。

これは、自閉症の子どもたちを主な対象にしたメソッド。自閉症のお子さんは、基本的に耳からの情報よりも、目から入った情報のほうが、その意味を理解しやすいという傾向があることから、編み出されたものです。

主に使用されるのは、イラストや写真を駆使した「絵カード」。これを使うと、次のようなさまざまな課題を、より格段にスムーズにクリアできるのです。

・「やっていいこと」「いけないこと」といったルールを理解する
・身だしなみや勉強、お手伝いなどを、正しいやり方・手順で実行する
・今日の活動予定や今週のスケジュールを把握する

これは、日本語がスムーズに通じない相手にも有効なはずです。

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