「1人でできる子」は、テキトーに育てられている 「片づけ」「好き嫌い」どこまでこだわる?

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食べ物の好き嫌いがあっても気にしない

ピーマンやしいたけなど、子どもは何かしら嫌いな食べ物があるもの。ただ、理由があって嫌いなのです。実は子どもの好き嫌いの判断基準はただ1つ。食べても安全かどうか。これを感知する2つのルートが、子どもの好き嫌いを引き起こしています。

1つ目のルートが「味」。菜の花など春の野菜は苦味が強いですよね。これは、昆虫から身を守るための植物の防衛本能によるもの。苦味を出すことで「毒ですよ!」と合図を出し、昆虫たちから食べられるのを防いでいるわけです。酸味は「腐っていますよ!」の合図。

子どもはまだ体がとても弱いので、本能的に苦味や酸味に危険を感じます。でも栄養はほかの食べ物からでも摂取できますから、躍起になって食べさせなくても大丈夫です。

子どものときに苦手だった食べ物が、今では平気で食べられるようになった経験は、大人なら誰しもあるはず。そのうち食べられるようになることも多いので、気にしすぎないようにしましょう。

2つ目のルートが、「快/不快」。口にしたことのない食べ物には「新奇性恐怖」、いわゆる「食わず嫌い」が発生しがちです。これを解消するには、普段からなるべくいろんなものを食べさせることですが、食事を用意する親は手間がかかるでしょう。

そこで簡単な方法をアドバイス。子どもが信頼しているお父さん、お母さんが同じものを一緒に食べれば、本能的に安全だと理解しやすいのです。ペンシルベニア州立大学での2~5歳の子どもを対象とした実験でも、そばにいる親しい大人が、別のものよりも同じものを食べているときのほうが、子どもは初めての食べ物を受け入れたと報告しています。

早寝早起きにこだわらない

「6時には起きる」「20時までには寝る」と、早寝早起きを徹底する親も少なくありません。寝る子は育つ、確かにそうですが、起きるのも寝るのも早ければいいというものではありません。それよりもはるかに大事なのは、決まった時間に寝て起きることです。

人間の赤ちゃんは、とても未熟な体内時計を持って生まれてきます。ただ、大人に起こされたり寝かされたりすることで、少しずつチューニングされていきます。体内時計を地球の自転のリズム(=24時間周期)に合わせることがあくまで大事なので、決まった時間の起床と就寝が欠かせないのです。

子どもの体内時計は、大人よりもずっと光に敏感。これを利用します。起床は朝7時など決まった時刻にして、カーテンを全開にするだけでOKです。一方で夜は、外出時は明るい店をさっさと退散し、家では就寝2時間前にはテレビやスマホを控えましょう。

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