「本物の日本人」とは何?ハーフへの不躾な幻想 「日本の食べ物は好きですか」と聞く心理

「大坂なおみさんが“抹茶アイスが好き”と言ったら、すごく日本人っぽいと言われるようになった。また“朝はおにぎりを食べてきた”と言えば日本的な嗜好が注目され、好感度が上がりました」
こう語るのは、父親がドイツ人、母親が日本人のコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンさん(43)だ。
「私たち“ハーフ”って、ルーツが日本にあるのに、常に周りから“あの人たちはどこまで日本人なんだろう?”と試されるんです。だから“日本の食べ物は好きですか?”というような質問を受ける。
これが普通の日本人なら、イタリア料理が好きと言っても何の問題もないのに、大坂さんや私のような見た目の人が好きなのはホットドッグと言ったら“あ、やっぱりあの人はガイジンね”となっちゃう。つまり、私たちが何を発信するかによって“日本人なのか、そうではないのか”と判断される。人と関わるうえで結構、緊張感があるんです」