あなたの周りの「理解不能な人」には原因がある やっかいな人の心理と解決するための心構え

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しかし、幼年期の苦い経験により、三層の脳が健全ではない働きかたをしていることもある。そのような働きかたをしている三層の脳は、直面している目の前の現実とは異なる状況に合わせようとする。そのため、現在の状況でまったく筋の通らない思考にとらわれ、将来に起こる変化を正確に処理できなくなる。その結果、つねに理不尽な言動をとるのだ。

幼年期にどう育てられたかでやっかいな状態になる

では三層の脳が健全ではない働きかたをしてしまう異常さは、幼年期のどのように心に刻まれてしまうのか。そのやっかいな状態になってしまう道は次の3通り。それを紹介しよう。

①過保護に育てられる

しょっちゅう泣いたり、周囲の人を思いどおりに操ろうとしたり、些細な仕事に対していちいち褒め言葉を求めたりする人が身のまわりにいるだろう。たいてい、このような人たちが、やっかいな人になる道をたどる。世の中は子どもたちを特別扱いしないので、過保護に育った子どもたちは失敗しやすい人間になるのだ。甘やかされた人の多くは、「私のために、だれかが動いてくれる」というような誤った思考になる。

自分で手に入れたわけでもないのに、お膳立てしてもらった成功や幸福を、当然のことのように思う。また、このような人たちは依存的な行動をとりやすい。問題を解決しようと努めるのではなく、憂うつな気分から逃れようとするのだ。

②いつも批判される

怒鳴りながら相手をなじる人と、関わることがあるだろうか? こういうタイプはたいてい小さいころ、励ましてもらうかわりに批判ばかりを受けた人たちだ。結果として、心に受けた傷が怒りへと形を変えて発展していったのだ。批判につねに耐えてきた子どもは、復讐のため、周囲の大人に恥をかかせるような行動をとる若者へと成長する。

また、さまざまな方法で自分たちの怒りを発散させる場合もある。将来、このような若者たちが障害にぶつかると、たいていは「自分は被害者だ」と思い、他人を責めるようになる。人を非難することしか教えられていないのだから、当然だ。

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