「社会人留学」で大失敗する人と成功する人の差 ネットで調べるのも便利だが落とし穴もある

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

安く海外に行く手段として、ワーキングホリデーを選びました。実家の親にも少し援助をしてもらい、オーストラリアのシドニーにある私立の語学学校に4カ月間通い、残りはアルバイトでなるべく長く滞在し、英語力を伸ばすという考えでした。

語学学校は、スマホのアプリで申し込みができるというサービスを利用して、あまり迷うことなくウェブサイトで調べたいちばん授業料の安い学校に申込手続きを行いました。

実際に現地での語学学校に行ってみると、学校はネットで見た写真とは違ってお世辞にもきれいとは言えず、英語のテキスト本はなく、紙で印刷されたもののみ、しかも同じタイミングで日本から短期大学生が集団で来ていて、クラスの中の日本人割合は9割とほぼ日本人だらけのクラスに配属されました。

同じクラスの学生のモチベーションはあまり高くはなく、大学生のノリで私語も多く集中できないため、だんだんこの学校に通うこと自体ストレスに感じるようになってしまいました。

英語を話す機会はほとんどなかった

「これでは仕事を辞めてまで海外まで来た意味がない……」

留学を斡旋した会社に学校を変更したい旨を問い合わせてみると「いったん入学すると返金は一切不可と契約書に記載されています」ということでまったく取りあってもらえませんでした。今度は仕方なく、語学学校にクラス替えを希望しても、繁忙期のため学校の対応は遅く、ようやく変更したと思ったら今度は日本人が少し減っただけで状況はほとんど変わりませんでした。

結局、1カ月が経ったところで、この学校に通うことを辞めてしまいました。次はアルバイトを探しましたが、唯一見つかったのは日本人がオーナーの日本食レストランで、ここでもほぼ日本語のみで残りの11カ月間を過ごすことになりました。

滞在も日本人同士でルームシェアしながら過ごしていたため、英語を話す時間はほとんどなく帰国となってしまいました。

次ページ帰国後Aさんを待ち受けていた現実
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事