読売中高生新聞「41カ月連続で部数増」のヒミツ 新聞ではなく図鑑のような構成で「共感」重視
中高生対象の新聞が生まれた理由
「読売中高生新聞の創刊は2014年。2011年創刊の小学生向けの『読売KODOMO新聞』が好評だったことから、その次の世代が読める媒体をつくろうと企画されたものです。
これにより、年齢を重ねるとともに読売KODOMO新聞、読売中高生新聞、そして読売新聞本紙と、続けて読んでいただくサイクルができあがりました」
そう語るのは、編集長の石間俊充さんです。そもそも読売KODOMO新聞が生まれたのは、若い世代の活字離れによる、将来の読者減少を懸念してのこと。
小学生のうちから活字媒体に慣れ親しんでもらい、新聞文化を守っていこうという取り組みでした。
「読売中高生新聞は当然、中高生をターゲットとしているわけですが、とりわけ世の中のニュースに貪欲で、知識欲旺盛な皆さんに向けて、新聞だからやれることを意識した紙面作りを行っています。小学館さんの協力もその1つです。
『新聞』ではなく『図鑑』のような構成でさまざまなコンテンツをわかりやすく伝える工夫をしています」(石間さん)
とはいえ、中学1年生と高校3年生では、知識にも理解力にも大きな差があります。そこで、この広い層を同時に満足させるために重視しているのは、「共感」なのだそう。