読売中高生新聞「41カ月連続で部数増」のヒミツ 新聞ではなく図鑑のような構成で「共感」重視
「昨年12月、読者の中から選ばれた人に、『名探偵コナン』のスペシャル版で声優をやってもらいました。
また今年3月には読売中高生新聞とコラボしている文化放送の人気番組『レコメン!』で、読者も参加した公開収録を行いました。こうしてリアルな場で読者とのつながりを持つことは、読売中高生新聞のファン獲得に通じるでしょうし、読者同士の交流のきっかけにもなります」(菅原さん)
「読売中高生新聞ファン」をいかに獲得していくか
最後に、今後取り上げてみたいテーマについてお聞きしました。
「個人的に構想しているのは、スマートフォンの5Gに関する記事ですね。電波がもう一段階進化することで、世の中がどのように変わっていくのか、読者世代にわかりやすく伝えられればと考えています」(白石さん)
「時事的な話題は、やはりその都度取り上げていきたいです。例えばこの3月には、東日本大震災の記事を手がけましたが、読者の中には発生時に幼く、あの災害の悲惨さを十分に理解することができていない子もいると思います。あらためて災害の実情、そして備えの必要性を訴える意味は大きいはずです」(菅原さん)
着実に部数を増やしている読売中高生新聞。ただ現在、読売KODOMO新聞の販売部数が18〜20万部なのに対し、読売中高生新聞は9万部と、まだまだ伸び代がありそう。
「読売中高生新聞に求められているのは、読売新聞本紙ではフォローしきれない中高生の知識欲にいかに応えていくかということ。ニュースや活字に興味がある中高生は大勢いるはずですし、新しい層もどんどん開拓していかなければなりません。
最終的な目標である本紙購読者の拡大につなげるため、『読売中高生新聞ファン』をどんどん増やし、彼らの心をがっちりつかむことのできる紙面作りをしていきたいですね」(石間さん)
石間さんの言葉の通り、今の中高生にとって必要な情報、相応しいアプローチを日夜熟考し続けている様子がうかがえる編集室の面々。今後の紙面づくりに、引き続き注目です。
取材・文:友清 哲/編集:ノオト
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