午前8時からはじまる朝食付き工場見学。ここだけの"焼きたて"笹かまがふわっと絶品!1日に約10万枚生産する仙台・鐘崎「笹かま館」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
笹かま工場見学で食べられる朝食(写真:筆者撮影)
(写真:筆者撮影)
この記事の画像を見る(10枚)
いまどきの工場見学は、ただの社会科見学ではない。ワクワク感やお得感を楽しめる人気スポットであり、企業のこだわりや技術力、現場ならではの工夫に触れられる貴重な場だ。
この連載では、実際に工場を訪れ、見学者目線の驚きや楽しさはもちろん、製品や施設に込められた企業の想いや試行錯誤の裏側をひもといていく。
著者フォローをすると、連載の新しい記事が公開されたときにお知らせメールが届きます。

集合時間は朝7時50分。おそらく、日本でここだけ。

それは宮城県仙台市のかまぼこメーカー・鐘崎が行う「朝食付き工場見学」だ。

一般的な工場見学が10時前後にスタートするのに対し、同社はあえて、8時という時間帯を選んだ。まだ街が完全に動き出す前に、工場の奥では職人たちが黙々と笹かまを焼き上げている。その“生きた現場”を間近で見られるのが、この工場見学の醍醐味のひとつだ。

しかも見学のあとは、出来立ての笹かまと、旨みたっぷりのあら汁が並ぶ特別な朝食が待っている。 「見て」「知って」「味わう」までをひと続きに体験できる、全国でもめずらしい取り組みである。

映像コンテンツへのシフトが進む工場見学業界で、なぜ地方企業はあえて「リアルな現場を見せること」にこだわるのか。

今回は実際の見学レポートとともに、株式会社鐘崎 事業推進室 室長・渡邉志織さんに、その背景を聞いた。

【写真を見る】午前3〜4時にはじまる「笹かま」づくり。ここだけで味わえる“出来立て”はふわっとした食感と魚の甘みが口いっぱいに広がる絶品。

朝食込みで1500円

鐘崎の朝食付き工場見学が開催されているのは、仙台駅からタクシーで約20分の場所にある「鐘崎 笹かま館」。

1989年に仙台・宮城の食や文化を満喫できるアミューズメント施設として誕生した。

1989年にオープンした鐘崎 笹かま館(写真:筆者撮影)
1989年にオープンした鐘崎 笹かま館(写真:筆者撮影)

スタイリッシュな館内には売店やカフェ、手づくり体験エリアなどがあり、アジアを中心に海外からのツアー客も多いという。

工場見学は土日限定。事前予約制で1人1500円(朝食代込み)。
※開催時期は変動あり。詳しくはHPでチェックしてください。

「コロナ前は10時頃の営業時間中に開催していたのですが、見学時間が生産が終了している時間帯でした。工場見学に来たのに、動いていない製造ラインしか見られない。そんなお客様の声がきっかけでリニューアル後は内容を見直すことにしました」

次ページ稼働中の製造ラインを見せて体験価値創出
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事