スーパーのシュークリーム《モンテール》"ふてぶてしいピンク顔"の金太郎飴つくる戦後の町工場が【年商318億円】の大企業に成長した裏側
スーパーでおなじみのモンテールのシュークリーム。
しかし、そのルーツが戦後間もない町工場でつくられた金太郎飴にあったことを知る人は少ないのではないだろうか。
現在では、1日70万~80万食、年間約3億食のチルドスイーツを生産し、コンビニやスーパーで“日常のおやつ”という新たな文化を築いてきた。創業から70年を超えたモンテールは何にこだわり、どう成長してきたのか。
今回は、一般公開されている美濃加茂工場、そして特別に潜入を許された非公開のつくば工場を訪ね、生産現場と経営の両面から、その進化の裏側を探った。
年間約1万5千人が訪れる工場見学
まず訪れたのは、岐阜県美濃加茂市にあるモンテール美濃加茂工場。2007年に操業を開始し、08年からは一般向けの工場見学を実施している。事前予約制・無料で、所要時間は約30分とコンパクト。
食品メーカーの見学としては短めだが、その分、お子様連れや高齢者でも気軽に参加できるのが魅力だ。コロナ禍以降は参加枠を調整しながら運営しているものの、年間で約1万5千人が見学に訪れるという。
筆者にとっても、ここは思い出深い場所である。地元が近く、これまでに何度も足を運んできた。結婚前、夫と婚姻届を提出した当日、役所に向かう直前に訪れた“独身最後の工場見学先”も、実はこの工場だった。
見学通路からは、シュークリームやエクレアがコンベアの上を次々と流れていく様子を間近で見ることができる。その光景はまるで宝石箱のようにきらめき、思わず見入ってしまうほどだ。素材へのこだわりや徹底した衛生管理についても、パネルやガイドによる案内を通してわかりやすく紹介されている。



















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