就職人気ランキング《10年入社就活前半版》--解説編

就職人気ランキング《10年入社就活前半版》--解説編

ここ数年加速していた採用活動の早期化だが、今年は少し変化が見えている。7月ごろからの景気後退の動きに反応して、企業側の採用活動が鈍化し始めた。景気の先行きが読めない中、採用計画や経費の見直しが行われ、昨年までの高い採用意欲は下降線をたどり始めた。反対に、危機感を高めたのが学生側だ。就職サイトの正式オープンである10月のエントリー件数は、昨年を上回るペースで進み、大学の就職ガイダンスや合同企業説明会には、例年以上に学生が押し寄せている。「売り手市場」から「買い手市場」へ--。大きな変化が始まった2010年卒業生採用。就職人気ランキングの結果もどう変化したのか。

本誌では、就職活動を昨年12月までの「前半戦」と、1月以降の「後半戦」に分けて、ランキングを発表している。前半戦に当たる12月までは、実質的な選考活動はほとんど行われていない。就職情報サイトやホームページでの情報収集、セミナーや合同説明会を通じた採用担当者との接触。これらを通じ、彼らなりの志望度を固める時期に当たる。それを踏まえ、前半戦のランキングのトレンドを次の三つにまとめた。

(1)マスコミ人気は高止まり
(2)9国内証券会社を中心に金融が健闘
(3)自動車、不動産業界は、業績や雇用問題を反映して大幅ダウン

記念それとも自己表現か マスコミ人気要因は複合的

総合ランキングはこちら
・1~20位
・21~100位
・101~180位
・181~260位
・261~300位

総合1位は、フジテレビジョン(昨年7位)。男性3位、女性5位、文系1位、理系7位と、すべてベスト10内という強さを見せた。続く2位には、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ(昨年12位)、3位に電通(昨年6位)とトップ3はマスコミが占めることとなった。「買い手市場」へ変化する中、難関なマスコミの人気が高いのは意外だ。

「早期から就職活動している人が1回は意識する業界」「マスコミは景気に左右されなさそう」「個性を活かし、何かを表現したい」。これは、就職サイト「ブンナビ!2010」の登録学生に、マスコミ人気について聞いた際のコメントだ。就職戦線に焦りの色を濃くした学生の間で、アナウンサー職など早期に選考が行われるマスコミに、「とりあえず受けてみよう」という練習受験・記念受験が増えたことや、業界の収益構造の知識不足、ブログや動画サイト、ケータイ小説など自ら表現することが身近になっている若者文化など、複合的な要因でマスコミ人気は醸成されているようだ。

続く4位には、全日本空輸(ANA)。マスコミ人気に押されて、昨年の1位から後退はしたものの、ここ数年安定した高い人気を誇っている。5位以降も、集英社やJTBグループ、資生堂など、マスコミと女子人気の高いトップ10常連企業が顔をそろえる結果となった。

・男女別ランキング/文系理系別ランキングはこちら

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