東京のホームレスは今晩どこで眠りにつくのか 大阪など大都市周辺で暮らす彼らの変遷

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公園に住むホームレス以外は、今どこで路上生活をしているのだろうか?(筆者撮影)  
ホームレス。いわゆる路上生活をしている人たちを指す言葉だ。貧富の格差が広がる先進国において、最貧困層と言ってもいい。厚生労働省の調査によると日本のホームレスは年々減少傾向にあるものの、2018年1月時点で4977人(うち女性は177人)もいる。そんなホームレスたちがなぜ路上生活をするようになったのか。その胸の内とは何か。ホームレスを長年取材してきた筆者がルポでその実態に迫る連載の第7回。

ホームレスはどのような地域に住んでいるのだろうか?

13歳の少年時代から1人、山中の洞窟で生活した『洞窟オジさん』(加村一馬/小学館)のような例もあるが、極めて珍しいケースだ。

多くのホームレスは都市で生活している。なかでも、東京、横浜、名古屋、大阪、福岡など、大都市の周辺で生活している人がほとんどだ。ちなみに厚労省の調査では、2018年1月時点で300市区町村にホームレスが確認されたが、最もホームレスが多かったのは東京都(1242人)、次が大阪府(1110人)だった。北海道、東北は冬がとても寒いという気候の問題から、都市部であってもホームレス生活する人は少なくなる。

ホームレスが大都市周辺に住むのには、いくつかの理由がある。

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生きていくには、定期的に食事をとらなければならない。山中で生活した場合は、食材を自力で手に入れなければならない。『洞窟オジさん』では、蛇やイノシシを捕まえて食べるシーンが描かれていたが、それは非常に厳しい。釣りをしたり、畑を耕したりするホームレスもいるが、ほとんどの人が趣味の範疇だ。

多くのホームレスは食べ物を買うか拾うかして手に入れている。買う場合は、まず現金を手に入れなければならない。ホームレスの多くは、アルミ製の空き缶集めや、紙類などを集めて換金し現金を手に入れる。廃品は大都市のほうが圧倒的にたくさん捨てられている。

大都市なら、どの通りにも自動販売機が数メートルごとに設置されている。マンションや巨大な団地から出る廃品も多い。

逆に人口の少ない地域に行けば行くほど、廃品を集めるのは難しくなる。

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