雑談がヘタな人は相づちのコツがわかってない 連休明けのお土産や声の高さにも配慮しよう

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大事なのは、その話を受けて「自分はどう感じたのか」を相手に伝える言葉を選ぶということです。私は「さしすせそ」のあいづちといって、次のようなフレーズを紹介しています。

「さ=さすがですね」

「し=知らなかったです」

「す=素敵ですね」

「せ=センスがいいですね」

「そ=それはすごいですね」

もちろんこれにならう必要はありませんが、共通するのは、「相手の話に価値がある」というリアクションを取るということです。

しっかり話を聞いて、言葉や動きに情感を込めよう

もちろんただ言うだけではダメで、何よりも大切なのは、しっかりと話を聞いて、言葉や動きに情感を込めることです。つまり、「ああ、この人はちゃんと話を聞いてくれているな」と相手に感じてもらうことがゴールになります。

『超一流の雑談力』(文響社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

雑談というのは、「人」と「人」をつなぐ最初の接点です。このちょっとしたやりとりの中で、お互いの共感が生まれ、理解が深まり、信頼関係の礎となるのです。

社会にはさまざまな肩書きがありますが、それは狭い視野の話であり、結局、最後は人と人。人間同士のつながりの濃さがものを言います。この人なら信頼できそうだなと思われる言動がとれる人を、誰も見捨てません。

仕事はもちろん、友人関係、家族親類の関係もしかりです。薄く浅い、関係をつなげるためではなく、より強く、深く、結びつきを強める。そんなコミュニケーションをとることができれば、人生は間違いなく豊かになっていくはずです。

安田 正 パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役

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やすだ ただし / Tadashi Yasuda

早稲田大学グローバルエデュケーションセンター客員教授。1990年より法人向け英語研修を始め、現在は英語の他、ロジカル・コミュニケーション、プレゼンテーション、対人対応コーチング、交渉などのビジネスコミュニケーションの領域で講師、コンサルタントとして活躍している。大手企業を中心に1700社に研修を行い、一般社員の他に役職者1000人以上の指導実績を持つ。また、東京大学、早稲田大学、京都大学、一橋大学などでも教鞭をとる。主な著書に『超一流の雑談力』(文響社)、『超一流の雑談力 超・実践編』(文響社)、『まんがでわかる超一流の雑談力』(宝島社)、『超一流できる人の質問力』(マガジンハウス)、その他の著書に『英語は「インド式」で学べ!』(ダイヤモンド社)、『一流役員が実践している仕事の哲学』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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