イスラエル、トランプの「熱血支援」で政権続投 強硬外交にも世界最強のサポートで追い風に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

アメリカだけではない。ネタニヤフ首相再選に大きな効果があった、ロシア支援によるイベントも忘れてはいけない。

「ザハリヤ・バウメル1等軍曹の遺体、イスラエルに帰還」――。

この見出しは1982年、第1次レバノン戦争で行方不明となったザカリヤ・バウメル1等軍曹の遺体が、ロシア連邦軍とシリア政府軍によってシリア国内で発見され、第三国(実はロシア)を経てイスラエルに空輸され、遺族の元に返還された、という話を指している。実際の葬儀は4月4日の夕刻、エルサレムのヘルツェルの丘で行われた(イスラエルの大衆紙『Yediot Aharonot』2019年4月3日号)。

アメリカもロシアも再選を支持した

いわばイスラエル総選挙の日程をはかったかのような壮麗なイベントと言える。ロシアが支援し、アメリカ生まれの元イスラエル兵士の遺骨返還式は、モスクワでネタニヤフ首相とロシア軍参謀総長が出席するという、将軍並みの豪華さで行われたのだ。

これも結果的に見れば、プーチン大統領率いるロシアがネタニヤフ再選を応援した格好になった。ではこの見返りは、いったい何か。ロシアへの機密情報提供なのか。

いずれにせよアメリカからもロシアからも接近されるイスラエル。その動向に興味は尽きない。

内田 通夫 フリージャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

うちだ みちお / Michio Uchida

早稲田大学商学部卒。東洋経済新報社入社。『週刊東洋経済』の記者、編集者を歴任。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事