Williamsでは、3年生になると半数以上が、半年または1年間留学をします。行き先はヨーロッパ、アフリカ、アジア、南米など世界中に学生が旅立っていきます。大学が企画するプログラムにWilliams Exeter Program at Oxfordというのがあり、毎年20人程度の学生が選出され、1年間イギリスのオックスフォード大学のエクセターカレッジに留学をします。
もうひとつの大学企画プログラムにWilliams-Mystic Program というのがあり、私は2年生の春学期に参加してみました。このプログラムは、Williamsがコネチカット州にあるMystic Seaportと共同で行っている、海洋学を学際的に学ぶプログラムです。
今回は、Williams Mysticについて、特に、帆船実習で学んだ、「できないことを認めることの大切さ」について書いてみようと思います。
参加者は、全員で22人。半分がWilliamsから、もう半分が他校からの参加者でした。寮はなく、4~6人の学生でMystic Estuary沿いの家に住み、料理、洗濯、掃除などは自分たちで行います。通常の学期では、授業選択が可能ですが、Mysticでは、Maritime History(歴史)、Maritime Literature(文学)、 Marine Policy(法律)、Marine Science(科学)を全員が受けます。履修の柔軟性がない一方、教授たちが協力し、さまざまな分野のつながりを実感できる授業構成になっています。
プログラムのハイライトとも言えるのが、フロリダでの10日間の帆船実習、西海岸で10日間、ルイジアナで4日間のフィールドワークです。通常の授業では、リーディング、ディスカッション、ライティングと、ひたすら頭だけを使うことが多いのですが、フィールドワークを通して、読んだだけではわからないことを体感できる貴重な経験となります。
フロリダで10日間の船旅と聞いたときは、カリブ海を周る豪華なクルーズの旅を勝手にイメージしていました。しかし、直前の説明会で、
「シャワーは3日に1回しか浴びられません」
「パーソナルスペースは1畳程度の大きさのバンクベッドだけです」
「1日10時間労働です」
「船酔いを経験する人がほとんどで、嘔吐は免れません」
など言われたときには、「ん?」と思ったのですが、英語を聞き間違えたことにして、現実を直視しないようにしました。
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