日本人は「人口減」で起こる危機を甘く見ている 最低賃金を上げ、自ら変わらねばならない
だから、誰かが「日本人の変わらない力は異常」と言っていたことにも同感するのだそうだ。これだけの危機に直面していても自ら変わろうとしないのは、普通の人間の感覚では理解できず、異常以外の何物でもないと言い切るのである。残念ながら、そこには共感するしかないだろう。
そして、アトキンソン氏が「変える必要がある」と指摘すると、次のような反論が返ってくるのだという。
動かない日本を動かす方法
確かに、どこかで聞いたことのあるフレーズばかりだ。それはともかく興味深いのは、アトキンソン氏が耳にしたという「こうした偏屈ともいえる意見を持つ人が少なくないのは、日本人の平均年齢が上がっていることに原因があるという人もいる」という意見だ。
40歳を過ぎると人間はなかなか変わろうとしないものだし、新しい考え方を受け入れなくなる傾向がある。日本は国民の平均年齢が40歳に近いので、社会全体が変化しづらくなってきているということだ。
しかし、仮にそうだったとしても、私たちは大きく意識を変えなければならない時期にきているのかもしれない。そして重要なのは、かたくなに動こうとしない日本という国を、どう動かすか、動かせるか。
日本企業は、自由にさせておくと、生産性を向上させる方向に向かわないだろう。アトキンソン氏も言っているとおり、それは歴史を振り返ってみれば明らかだ。だとすれば、手段はひとつしかないことになる。
すなわち、強制的にやらせることだ。そのためには、最低賃金の引き上げが最適だという考え方なのである。
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