年収1000万待遇も、熾烈な「新卒IT人材」争奪戦 金融・メーカーなど、IT業界以外の求人も急増

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ITエンジニアへの需要は高く、新卒の世界でも争奪戦となっている (写真:joykid/PIXTA)

「年俸600万~1000万円」「最低年俸720万円」「固定年俸528万円から。加えて年2回のインセンティブなどあり」――。

これは中途採用の給料体系ではない。新卒の募集要項で、ITエンジニア職に実際に提示している初任給だ。順に、DeNA、サイバーエージェント、LINEの提示額で、優秀な技術を持った新卒ITエンジニアを確保するために、破格の初任給を用意しているのだ。

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好待遇の企業はこの3社だけではない。求人サイト「type」を展開するキャリアデザインセンターで、type就活フェア部兼フェア推進部の部長を務める宮本智史氏は、最近の状況について、「日本企業の新卒の初任給は300万~400万円が平均だが、ITエンジニアに関しては500万~600万円を払う企業が増えてきている。高いスキルを持っている学生に対しては、700万~800万円を超えるオファーを出す企業も見られるようになった」と語る。

冒頭のように入社1年目で1000万円を提示する企業もある。あまりにも高額な初任給のため、これまでの賃金体系の枠組みに収まらず、新たな賃金テーブルを用意した企業の例もあるという。

高スキルのエンジニアに高額報酬を提示

新卒のITエンジニアに対して、高額の初任給を提示しているのは、中途採用の市場を含めても、圧倒的に人材が足りていないからだ。その背景には、ITエンジニアの需要が、IT以外の業界でも急激に高まっていることがある。

ITエンジニアは、ソフトや業務システム、WEBサービスのプログラミングや設計などを担うのが主流だった。10年ほど前にはスマホアプリやゲームの開発エンジニアの獲得競争もあったが、今は様相が異なる。

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