終わりを意識しながら、バブル相場に乗る法 アベノミクス相場は、まだまだ続く

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そして、そもそも、アベノミクスは資産市場に働きかけることによって、有効需要と、ひいては物価の上昇を作ろうとする政策だ。円安や株高は、たまたま起こった結果なのではなく、政策で導く「手段」なのだ(注;目的が正しく、弊害が無い範囲では悪いことではない)。

もちろん、相場には様々な不確実性があるが、まだしばらくの間、金融緩和を背景とした円安・株高が継続する可能性が大きい、と筆者は考えている。
 とはいえ、「“まだ”は“もう”なり」という相場格言もある。来年以降の投資戦略を考えるに当たっては、アベノミクス相場が終わるとしたら、それが当面起こらない事だとしても、どのような終わり方があり得るのかは考えておくべきだろう。

「終わり方」は5通り、要注意は物価

筆者が考える「アベノミクス相場の終わり方」は5通りある。起こる確率が高いと思っている順に並べると、以下の通りだ。

(1) バブルが形成されて崩壊する

(2) 物価が上昇して金融緩和縮小に伴って暴落

(3) 消費税率引き上げで景気拡大が頓挫

(4) 海外要因で日本経済失速

(5) 国債暴落によるアベノミクス続行不能

筆者の主観的な確率は、50%→20%→15%→10%→5%未満、といった感じなのだが、あるホームページで行った読者アンケートの結果では、「消費増税による失速」が39.6%と最多で、二番手は「海外要因」で23.3%、「バブル形成・崩壊」は17.1%と三番手だった。

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