AI時代を生き抜く教育のカギとなる「読解力」 板橋区から見えた、学校現場「変化」の兆し
「1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた」
「教科書が読めない子ども」問題に自治体が動き始めた
教科書や新聞の文章をもとに基礎的な読解力を測る「リーディングスキルテスト」の結果、中学生・高校生の多くが「教科書を読めていない」という実態が明らかになりました。新井紀子さんの著書『AI vs.教科書の読めない子どもたち』により、教育現場で危機感が共有され、リーディングスキルテストを取り入れる自治体が増えています。
「報道特集」で取り上げた東京都板橋区もその1つです。板橋区では2018年6月と7月、試験的に公立の小学6年生と中学生全員に「リーディングスキルテスト」を実施しました。
板橋区教育委員会の中川修一教育長はこう話します。
「学力テストとの関連が非常に強いことがわかってきた。リーディングスキルを高めることが、学力定着向上にもつながるし、これからの社会を生き抜くために必要だと手ごたえを感じた」
板橋区は2019年度から本格的にリーディングスキルテストを導入することを決め、「読み解く力」の育成を教育政策の柱とすることにしました。すべての区立小中学校でテストを実施するという試みは、都内では初めてのことです。
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