「ベッキー結婚」でさえ酷評する人の深い闇 安易な「手のひら返し」や「厳罰続行」は禁物

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実際、私の相談者さんにも、コンサルを進めていくと、「何でこんなに批判的になっていたのかわからない」という人が少なくありません。例えば、職場の人間関係に悩んでいた人は、「思っていたほど苦手というわけではなかった」「他人を自分と無理やり同一視して嫌っていたことがわかった」「自分と向き合うことで悩み解消につながった」ことに気付ければ悩みを軽減していくものです。

情報過多な時代だからこそ、自ら発信できる場がある環境だからこそ、現代人にとって大切なのは、「自分と向き合うことで心から湧き出る感情を大切にする」こと。「不倫=永久悪」「無責任というフレーズ=極悪記者」などの直感的な感情に陥らないためには、自分より先に他人とばかり向き合ってしまう思考回路と生活習慣をやめたほうがいいのです。

「骨髄バンクの問い合わせ50倍」の意義

他人よりも自分と向き合えている人の例を1つ挙げるとしたら、タイムリーなのは白血病であることを告白した競泳の池江璃花子選手(18歳)に対する応援。応援の声を上げるのは直感的な感情に近いものがありますが、「骨髄バンクへの問い合わせが50倍になった」というニュースは、まさに自分と向き合ったうえで行動を起こしている人のものでした。

「ひとごとのように応援の声を上げる」のも決して悪いことではありませんが、「自分事と思い心を込めた行動に移す」と比べると、その差は歴然。事実、ドナーとなった人には一定の負担が伴うだけに、直感的な行動ではなく、自分と向き合ったうえで「本当に応援したい」と思ったからこその行動である様子が伝わってきます。

ベッキーさんの不倫騒動に対する批判も同様。他人ではなく自分の人生と向き合っている人であれば、当事者間の問題である不倫にあれほどヒートアップする理由はないでしょう。自分の人生を生きていないから、「本当に向き合うべきことに目が向かない」「本当はどちらでもいいことばかり気になって批判してしまう」のです。

多くの情報にふれて他人と向き合っているだけでは、直感的な感情ばかりになり、無責任で偽善的なキャラクターになる一方。ビジネスパーソンとして見ても、「モラリスト風であるにもかかわらず論理的でない」という残念なキャラクターであり、チャンスに恵まれるとは思えません。

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