スタンフォードの憂鬱…? 大学教員の30代 雇用と業績が双子の不安、踏ん張りどきの過ごし方

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するとワイルズ氏、

「それは年齢が上がってくると本当に重要な問題ではなくて、手近で解けそうな問題をやるようになってしまうんだ。解けるかわからない大問題に長いこと取り組む精神力がなくなってくるんだよ。僕はそうならないよう、 重大な問題に取り組むように心がけているよ」

経済学者氏が冗談めかして、

「おおー、まさかフェルマーの定理に挑戦してたりするんじゃないだろうね?」

と言うも、ワイルズ氏、黙ってニヤリとするだけだったとか。

……なんだか話が脱線したけれども、要は仕事に慣れてくる30代で踏ん張れるかどうかが重要ということなのだろう。焦らず仕事をこなし、でも目標は高く。言うのは簡単でも実行するのは難しい。自戒を込めて、そんなことを思うのです。

とういわけで、まずはこの原稿を終わらせて、本業の研究に戻らねば(この文章を書くの楽しくて、結構ハマってしまいそうで怖いです)。

社会の問題を研究する人間が、こんな小さな個人的なことにウジウジ悩むのはどうよ、というお叱りも聞こえてきそうですが、まぁこういうしょうもないことに悩むのも、社会に生きる人間の一面の真実かも……と思いつつ正当化するのでした。

 

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次回の更新をお楽しみに!


 

小島 武仁 経済学者、東京大学大学院経済学研究科教授

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こじま ふひと / Fuhito Kojima

東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)センター長。1979年生まれ。2003年東京大学卒業(経済学部総代)、2008年ハーバード大学経済学部博士。イェール大学博士研究員、スタンフォード大学助教授、准教授を経て2019年スタンフォード大学教授に就任。2020年に母校である東京大学からオファーを受けて17年ぶりに帰国し、現職。専門は「マッチング理論」「マーケットデザイン」。

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