バレンタインデーでわかる日本人の「国民性」

義理チョコにはフェアさがある?

日本人からすると、「実際にはこんな偶然は起こらない」と冷めた目で見る方も多いかもしれませんが、私も含めてギリシャ人はこのようなベタな展開が大好きです。ドラマなどを見るときは、自分の気持ちをドラマに入れて、まるでそのストーリーの中にいるような感覚で見るので、ベタな展開になってもそれを実際に見ているような感覚になって、大爆笑してしまいます。

特に、主人公が少しドジで失敗ばかりしているようなキャラクターだと、親戚のおばさんになったような気持ちで「何しているの? そうじゃないでしょ!」と励ましたくなってきます。見ているうちに、だんだんと家族になっていくような感覚ですね。

義理チョコに感じる日本人の「フェア」さ

義理チョコも興味深い習慣です。好きな人にだけチョコレートをあげると、好きな人がわかってしまって恥ずかしいという気持ちもあるのかもしれませんが、日本の女性は好きな人にあげるだけでなく、いつもお世話になっている人や会社の同僚、上司の方にまでチョコレートを配りますよね。友人同士でチョコを交換する「友チョコ」もあります。

結局のところ、必ず誰かからチョコレートをもらえるので、誰も傷つきません。こういうところを見ると、日本はとてもフェアな国だと感じます。

でも、ここで疑問に思うのは、どうやって義理チョコかどうかを見分けるかということです。日本人は空気を読むことが得意なので、なんとなくわかるのかもしれませんが、ギリシャ人だったら「やった! 本命チョコをもらった!」と思い込んでしまうかもしれません。

女の子が「これは義理チョコだからね」と言っても、「義理チョコとは言っていたけど、本当は好きなのに恥ずかしがっているだけかもしれない」と勝手に勘違いをしてしまう可能性もあります。

外国人に義理チョコをあげるときは、きちんと義理チョコとは何か?というところから説明して、「あなたのことは好きではないけど、いつもお世話になっているから渡している」ということをはっきり伝えたほうがいいかもしれません。

日本はフェアな国だということを考えると、ホワイトデーも面白いイベントです。ギリシャにはないイベントですので、初めてホワイトデーのことを聞いたとき、それが何なのかわかりませんでした。ホワイトという言葉のイメージから、何か平和を記念するイベントなのかなと想像していましたが、実際はまったく異なるイベントでした。

ちょっと調べてみると、日本発祥のイベントだとわかりました。どこで始まったかはいろいろな説があるみたいですが、その中の一つに福岡の「石村萬盛堂」というお菓子屋さんが、「贈り物にはお返しをする」という日本人の文化・習慣に着目して、ホワイトデーを作ったという説があります。

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