シャンパーニュをはじめ、スパークリングワインにおける甘辛度の規定は細かくあり、Extra Brut(エクストラ・ブリュット)、 Brut(ブリュット)、Extra Dry(エクストラ・ドライ)、 Sec(セック)、Doux(ドゥー)などいろいろあるのですが、そこはスキップしてしまって、辛口がお好みの方は、とりあえずBrutと記載してあるものを選ぶといいでしょう。ちなみにExtra Dry は意外と甘いので要注意です。
では、ここで、ぜひ飲んでもらいたいおすすめの発泡性ワインをご紹介しましょう。今回はカヴァ。コンビニや量販店でも買いやすいフレシネなどもハイコスパ泡として、一度試しておいてほしいのですが、せっかくなので、最高峰のひとつと言えるものを選びました。こちらはグラン・レゼルヴァというタイプで、通常のカヴァより熟成期間が長く、なんと30カ月!とはいえ、そこはさすがカヴァ。3000円くらいで買えてしまうんですね。
生産者:Roger Goulart(ロジャー・グラート)
生産年:2011年
生産地:スペイン・カタルーニャ地方・ペネデス
ブドウ品種:シャルドネ、チャレッロ、マカベオ、パレリャーダ
イニエスタ選手のようなカヴァ
外観は、通常のカヴァのような「キラキラとして透明感がある」というよりも、熟成が進んでいる分、ゴールド色が強くなって、円熟した雰囲気が漂っています。香りもフルーティーでフローラルなんですが、フレッシュな感じというよりは、少しドライフルーツやドライフラワーのようなニュアンスがあり、スパイスやハチミツのような香りもあって非常に繊細かつ複雑で奥深い印象です。
味わいは、口当たりがやわらかく、泡も優しいので飲みやすいのですが、余韻が長く、口の中で果実味とうま味がぐっと伸びていく感じがします。しかし、こちらはExtra Brutという甘辛度表示で、基準となるBrutよりもさらにドライなタイプなので、甘さが口に残らず切れがいいので、もう一口飲みたくなるんですね。
このワインを有名人に例えるなら、サッカーのイニエスタ選手。小柄な体格にもかかわらず、屈強な大男たちのディフェンスを切れ味良いドリブルでくぐり抜け、魔法のようなパスを出し続ける彼のプレースタイルは、まさにこの熟成という魔法がかかったカヴァそのものです。
彼のようなすばらしい選手のプレーを日本で見られるのは本当にありがたいことですが、このようにすばらしい泡がお手頃な値段で飲めるので、とても幸せです。イニエスタ選手の若い頃のプレーを見たことがないのですが、今度、映像を探して、若くてフレッシュなカヴァを飲みながら、見てみようと思います。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら