長期的には、ドル高が進む前提で企業経営をせよ
アメリカは近い将来、世界一のエネルギー大国になります。2015年には天然ガスの生産量でロシアをすでに追い抜き、原油の生産量でもサウジアラビアを抜くといわれています。結果、天然ガスと原油という2つの資源で、アメリカは世界一になるということです。これが為替のマーケットに何の影響も与えないはずがありません。
アメリカの生産力が高まる私達の身の回りには、石油から作られるモノがたくさんありますが、シェールガスが普及すると、多くのモノが安価なシェールガスで作られるようになるわけですから、モノの値段は全体的に以前より安くなっていくでしょう。
たとえば、プラスチックの原料になるエチレンは石油から作られていますが、これをシェールガスで作ろうとすると、従来の10分の1〜20分の1でできるようになるのです。
アメリカは豊富なシェールガスを使って、圧倒的に安いコストでモノを作れるようになるわけですから、アメリカの企業の生産性が高まって、国際競争力が増してくるのは間違いありません。その結果、当然、輸出も増えてくることになるでしょう。このような流れで考えると、日本の企業はこの先、今後は、円高リスクに備えるのではなく、むしろ長期的にドル高が進むのだという前提で、経営方針を考える必要があります。
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